「花火」

訳:寂しかった

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昔、随分昔のこと

神高文化祭の打ち上げの時に、 花火を打ち上げるというものがあった

咲いて、素気なく散る花火 類と2人だけの屋上で、花火を見た

俺らを照らす綺麗な花火 輝く類の瞳と顔 どうしても、どうしても

その想いに気づいてから 胸がゆっくりと熱くなった

オレは天馬司！

スターになる男だ

最近、解決できない悩み事がある

今の恋を 無くす事

この恋に気付いたのは少し昔 神高文化祭の打ち上げの頃、 類の横顔を眺めて どうしても好きだと思った

きっとこの思いを伝えてしまえば 類はオレを拒絶するだろう

なんせ、今まで仲良くして居た奴に 急に好きだ、と言われるのだから

別クラスへと行く類を見て、 グッ..と手を握った

神高文化祭の打ち上げの時、

類と手を繋いだ事があった

初めて繋いだ手のひら、グッと込み上げてくる感情。全てが爆発しそうだ

大きく、打ち上げられた花火 美しい、類の横顔

類の心には今、俺は居るのだろうか

　辺りの、生徒達の声と、 大きく打ち上がった花火の音に紛れて 弱々しく想いを吐いた

こんなささいな会話でも幸せと感じる

しかし、何かが物足りない。 ..類を、好きになりすぎたのだろうか

この夏が、この恋が、 "消えてしまいそう"

類の髪が、風の行く方向へと靡いてる

翌日（夜）

辺りは賑わいが強く、顔見知りの奴らも沢山いた。皆、下へと降りていく

赤、青、黄色、順に花火が上へと上がって、咲いて..散る。

騒めく辺りの音、跳ね上がる心臓

類の横顔を見て、「綺麗だな」と

ドンッと大きな花火が上がった瞬間 類が、口を開いて

「　僕も、好きだよ　」

パッと咲いて シュンと散って 夜に打ち上げられた

恋花火二人、照らしながら 広がる

溢れる火の粉切なさへと変わって ＿＿私の

"胸熱く染めました"