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こちら体調不良の物語になっております。 smさんが体調を崩します。 地雷ある方はお気をつけください。
※前置き長めなので 体調不良まで時間かかります
⚠️嘔吐表現あります!!!
ご注意ください。
うだるような暑さの中、 俺は目的地へと足を進める。
まだ夏が始まった訳でもないのに、 目を開けたくないほど眩しく強い朝日が 街を行き交う人々を照らしている。
前日には雨が降ったせいか、 ジメジメした蒸し暑さも目立ち、 立っているだけなのに汗が流れてくる。
こんな暑さ、普通でもそんなに外に出る 気がない俺だったら絶対出かけたくないと 思うだろう。
だけど今日の予定はひと味違う。
きりやんと水族館に行く。
きりやんが会社の人に水族館のチケットを 2枚貰ったらしく「行こうぜ」と誘ってきた。
俺でよかったのかと思いつつも、 誘われたのはやっぱり嬉しく、 今日の日を楽しみにしていた。
と、
スカウトマン(?)
Sm
スカウトマン(?)
トンッ
Sm
歩いてたら、急に肩を叩かれた。
スカウトマン(?)
Sm
男性が差し出したのは…名刺?
Sm
突然のことに脳みそが追いついていないが、 俺はとりあえず名刺を受け取った。
スカウトマン(?)
Sm
え。俺が?
Sm
スカウトマン(?)
Sm
こーゆー時どうしたらいいんだ、?
Sm
スカウトマン(?)
逸材?言い過ぎだろ。きっと調子乗らせて 金取る詐欺みたいなやつだな。
俺なんか芸能人になれるわけない。
スカウトマン(?)
男性は勤めている事務所なのか、 少し先の大きくて綺麗な建物を 手で示してそう言った。
Sm
スカウトマン(?)
スカウトマン(?)
男の言うことが本当なら、確かに誰しも 1度は聞いたことがあるような 俳優の名前だった。
だけど俺は今の生活に満足してるし、 これからもWhite Tailsとして 生きていく。
だから、芸能界に入る気はない。
Sm
俺がはっきりそう言うと、男は少しだけ 怯んだ様子を見せた。
が、
スカウトマン(?)
グイッ
Sm
俺の腕を強く掴んで建物の方へ引き連れた。
Sm
スカウトマン(?)
Sm
スカウトマン(?)
Sm
Sm
俺は再度男の目を見てはっきりと告げた。
スカウトマン(?)
…まあ、彼女じゃねーし 付き合ってもねーけど…。
引き下がってくれてよかった。
スカウトマン(?)
Sm
俺はその言葉を残し、その場を去る。
腕時計を見ると、 もう集合時間を5分過ぎている。
やっべ…!急がなきゃ…!
俺は連絡することも忘れ集合場所へ走った。
スマイル…遅ぇな。
あいつ時間に遅れる時は LINEくらいするのに…
…まあ…もうちょいで来るかな、
連絡してしつこいとか思われたら嫌だし…
…と、集合場所の駅前で待っていると。
Sm
Kr
普段ほぼ走らないのに、スマイルが珍しく 息切れをしながら駆け寄ってきた。
Kr
Sm
Kr
Sm
スマイルはポケットを漁り、 俺に小さな紙を見せた。
Sm
紙を見ると、 「白樺芸能事務所」の文字があった。
Kr
Sm
Kr
なんだ、詐欺か。 ほんとにスカウトマンだったら 見る目あるやつだと思ったのに。
いやでも…詐欺で わざわざ名刺渡してくるか?
まいっか。何しろ無事でよかった。
Kr
Sm
Kr
Sm
そして俺たちは集合した駅から、 水族館の最寄り駅へと 電車に乗って向かっている。
ふと、電車が大きく揺れた。
Sm
なんだこれ…ふらふらする。
いつもなら多分普通に耐えられるくらいの 揺れだった。なのに何故か今日は… 何かに掴まってないと 倒れてしまいそうな感覚に陥った。
俺は思わず近くの手すりを掴んだ。
⎯⎯⎯ル?
危ね…
でも…なんだ… ふらふらするのは治まらない。
むしろ、さっきよりも目の前が ぐらぐらしてきた気がする。
手すりを掴んでいるのに、 電車もそこまで揺れてないのに、 立っているのが結構きつい。
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Kr
Sm
と言いかけた瞬間、
さっきよりも強く電車が揺れた。
Sm
あ…これ…
倒れ…
スマイルの様子が…おかしい。
すごい汗だし、 なんだかいつもよりぐったりしてるし…
Kr
名前を呼んでも、反応しない。
それに… 明らかに顔色が悪い。
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Kr
Sm
と、
電車が強く揺れた。
その瞬間、スマイルが前に倒れていく。
Kr
ガバッ
っぶなッ…
危機一髪、左手で手すりを掴み、 何とかスマイルを右腕で支えた。
支えて分かったが、異様に体が熱い。
この感じ…熱…? いや、それとも…熱中症…?
あ…それかも…こんな暑い日だし… さっきからこいつ 水分取ってるとこ見てねぇし。
Kr
意識があるかどうか確認するため、 呼びかける。
Sm
幸い、意識はあるようだ。
よかった…
とりあえずこんな状態だし座らせたいけど、 車内の座席は満席。 まあ休日だし無理もない。
くそ…どーするか…
JK
端の席に座っていたJK?が、 席を譲ってくれた。
Kr
JK
優しい子のおかげで 無事スマイルを座らせることができ、 電車の揺れで倒れないように スマイルの肩を少し手で支えながら 次の駅に着くのをただ待つ。
しばらくして、
「まもなく〜、⎯⎯駅〜。⎯⎯駅〜。 お出口は〜左側です。」
そろそろ立っとくか、
Kr
Sm
スマイルの反応を確認してから、 スマイルをおぶって、
扉の前辺りに居る、 さっき席を譲ってくれた子に向けて
Kr
感謝と敬意を込めて会釈する。
JK
Kr
心優しい子もやっぱ居るんだな、 と思いながら電車を降り、急いでスマイルを 出来るだけ日陰で涼しい所まで運ぶ。
見渡す限り人が居らず 空いてたからスマイルを椅子に横にさせ、
水とかスポドリを買うため自販機に急ぐ。
水は体冷やす用にとりあえず3本、 スポドリは飲ませる用に1本購入。
計4本のペットボトルを抱えながら 走ってスマイルのところに戻ると…
Kr
スマイルが口を手で覆っていた。
俺は一瞬でカバンにビニール袋を 入れてたことを思い出して、 一瞬で取り出しスマイルの口元へ運ぶ。
Kr
Sm
スマイルは苦しそうにしているが 上手く吐けていない。
さすがに横になった体勢で吐くのは無理か… と後から気づいて少し後悔しつつも 支えて起き上がらせ、 ほぼ座らせた状態に変える。
ビニール袋を構えながら スマイルの背中を摩ってやると、
Sm
無事吐けたようだ。
しばらくして…
少し落ち着いた頃に、 そろそろ吐くの止めた方がいいと思って 問いかける。
Kr
Sm
スマイルはゆっくりと頷いた。
Kr
言いながら買ってきた水を差し出す。
スマイルは頷くと、
俺の言ったとおり口をゆすいだ。
ちゃんと意識はあるし、俺の声も届いてる。
意識失ってぶっ倒れるとか 反応がないとかじゃなくて、 そこまで重くない症状でよかった。
その後スポドリを飲ませ、 首と脇を買ってきた水で冷やしつつ、 近くにあったチラシを数枚重ねて スマイルを扇ぎ続けると、
Sm
喋れるくらいには回復した。
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
スマイルは寂しそうな顔をした。
そんなに行きたかったのか?
「でも」って否定しようとするってことは、 少なくとも楽しみにしててくれたのかも。
だったら嬉しい。
けど…
Kr
Sm
俺の言葉に、スマイルは 何も言わず少し俯いた。
Kr
俺は水族館のチケットを カバンから取り出し、スマイルに見せる。
Kr
Sm
Sm
スマイルは驚いたような 少し嬉しそうな表情で ちょっとこっちを見てから、 そっぽを向いて無愛想に返事した。
Kr
ツンデレかよw ま、周知の事実だけどw
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
Kr
Sm
一時はどうなることかと思ったけど… 体調大分良くなってよかった。
やっぱ…スマイルのスマイルは可愛いな。
と、朝から実感した一日だった。
みるきぃ。
みるきぃ。
みるきぃ。
みるきぃ。