涼架
目が覚めた。目の前には慌てた顔の 看護師さん。
看護師
看護師
涼架
医者
涼架
医者
あ、そうなんだ。 痛くなるのは普通なのかな… それとも体が拒否してる?
医者
涼架
少し痛む後頭部を擦りながら、 「若井滉斗」と書かれた手紙を渡す。
医者
医者
先生は納得したように頷く。
医者
涼架
どうもマヌケな返事が出てしまう。
そんなに大切なものを、忘れてしまった …本当にごめんなさい、
医者
涼架
この時からかな、
少しだけ「死にたい」と思ったのは…
夜の病室は少しだけ寒くて 人肌恋しくなる。
涼架
埋まらない孤独感と悲しみ。
今朝、看護師さんに言われた言葉が 頭に蘇る。
「軽度の記憶障害です」
心の中で、何かが割れた音がして 目に映る全てが嫌になった。
そんな中、看護師さんは 「男性不信じゃなくて良かった」と微笑む
確かに僕的にも男性がどうとか 別に感じないけど…
「若井滉斗」っていう人が 僕の記憶に関係してるって言われたけど
涼架
しばらく考え事をしてると だんだん悪い方に頭が向いていく。
あの時目が覚めなきゃ良かった、とか
思い出せないのを嫌がられてるかも、、
とか、有り得なくもない事が 脳内を占領する。
包帯が巻かれている後頭部を擦る。
涼架
擦るだけで痛いとか…
涼架
若井side
病院にお見舞いに行くのが 日課になりかけたある日のこと。
いつも通り、普通に仕事をしていた。
強いて言えば、少し大事な 契約があるぐらい。
それだけだった。
社員
滉斗
社員
滉斗
社員
普段お客様対応は涼ちゃんがやってた。
何しろ愛想が良くて、人見知りが ないからね。
正直言って面倒くさい。 早く定時で帰って病院に行きたい。
そんなことが言えるわけでも無く 嫌々会議室に足を運んだ。
コンコンッ
滉斗
ノックをして、部屋に入る。
誰だ、この人。
契約相手の社長でも社員でも無い。
…なんならスーツすら着ていない。
滉斗
彼氏
なんだコイツ、いきなりタメ口だし
ドンドンと椅子を叩き 其奴の隣に来るように手招きをされる。
滉斗
少し警戒しながらも、其奴の隣に行く。
案外何もしてこないな、なんて 考えながら椅子を引く。
ドスッ
滉斗
どすっと鈍い音がして みぞおちにクリーンヒット。
結構痛いな…てかなんで殴られた?
滉斗
俺が目線を上げたときはもう遅くて
目の前には持ち上げられたパイプ椅子。
ガシャーンッ!
声も出ずに倒れ込んだ俺を 踏んでくる謎の男。
滉斗
彼氏
滉斗
彼氏
滉斗
なんで藤澤…?
彼氏
彼氏
その言葉を聞いた瞬間 体内の血管でも切れたんじゃないかって 思うほど、全身が熱くなる。
コイツか
藤澤の「元」カレって
彼氏
踏んでくる足をどかし、身を整える。
彼氏
彼氏
分かってる。 殴りかかって来るんだろ?
藤澤にやったように、俺にもやれば良い
そう思いながら、口角を少し上げた。
彼氏
その後はもうめちゃくちゃ。
殴りかかって来たのをひたすら避けた。
その男が凄い暴れるからか、 下にも音が響いたようで、 駆けつけた警備員に取り押さえられた。
部署の皆も来ちゃって、、
上司2
皆焦ったように、倒れた椅子を直し、 辺りを見回す。
社員
取り押さえられても尚、叫びまくる男。
彼氏
元貴
社員
滉斗
パンッ
社員
上司2
上司1
元貴
俺は初めて人に手を挙げた。
あくまでも平手だけど
彼氏
滉斗
滉斗
滉斗
彼氏
彼氏
滉斗
バタンッ
警察
彼氏
元貴
あの後、例の男は現行犯逮捕された。
俺は職務質問され、解放となった。
…あまり大きな声では言えないが 調べに寄るとあの男は薬物にも 関わっていたらしい…
警察
警察
滉斗
解放され、家路を辿る。
もうとっくに病院の面会時間は 過ぎていて、藤澤に会えない。
滉斗
今日は一段と疲れた。 早く帰って…明日は休みだし 昼まで寝よう…
呑気な事を考えながら、 少し早歩きにした。
家に帰り、ソファに寝転ぶ。
もう飯はいいや。
風呂も朝入ろう…
なんて眠気に逆らいながら、 スマホをいじった。
ピコンッと一軒の通知が届く。
その宛先は病院で 藤澤の責任者となった俺宛てだった。
若井滉斗様へ 藤澤涼架様の容態悪化のお知らせ。
もう言葉が出なかった。
どうも主です。 長々と読んで頂きありがとうございます
来週の水曜日から期末テストなので 投稿頻度がダダ落ちしますが、 気長に待って下さい🥺
同じくテストの方々ー! 頑張ろーね!
主
コメント
12件
題名がSoranjiの歌詞でこの小説と合いすぎて泣いた
私もテストだぁ( ᐛ ) テスト勉強は諦めていそべ様のお話を見ます٩( ᐛ )و
勉強頑張れദ്ദി>ᴗ<)🎀✧