雨茶木ユウヒ
注意!
雨茶木ユウヒ
ツンデレリーマン×猫ショタのBLです!
雨茶木ユウヒ
流血表現、死ネタ、リョナ、腐向けが苦手な方は回れ右っ!!✨✨
雨茶木ユウヒ
それでは本編すたーと!
私
ぅ……うぅ……
冬の雪空の下で、 段ボールに身を潜め、 小さな体を更に萎縮させていた。
私は人間なのにも関わらず、 猫の耳がある化け物らしい。
物心ついた時から親もおらず、 居場所さえもなかった。
昔本で読んだような暮らしに 憧れては程遠いものだと失望し、 私はもう諦めかけていた……
夏樹
……なんだこの段ボール。
ガサッ!
夏樹
子猫……?
私
(誰?)
私
(誰でもいい、死ぬよりマシだ!)
私
だず、げでぐだざ…けほっけほっ……
夏樹
……!ちょ、とりあえず俺ん家こい!
私
うぅ……っ……
3日飲食が出来なかったからか、 喋るだけでも息が詰まった。
その人は再び箱を閉じると、 私を運んでくれた。
私
(また……嫌われちゃうかな……?)
私
(そしたらまた蹴られちゃうかな。)
私
(でも今だけは助けて欲しい。)
昔からそうだった。
私を今まで生かしてくれた恩師達は 当然のように私を殴り蹴り そして捨てた。
どれだけ叫んでも どれだけ泣いても
報われる事なんかなかった。
だからこの人もきっと 私に飽きてしまうんだろう。
夏樹
さぁ、着いたぞ。
夏樹
おいで?
そう笑って撫でてくれた彼の手は 今までにないほど安心した。
夏樹
冷た!良く生きてられたな…。
私
あ"……
夏樹
喋らないでいい!またむせるぞ?
私
……(。 。`)コク
夏樹
よしよし、まず風呂行こうな?
私
(。 。 )コク
私
(シャワーの音、綺麗……)
私
(暖かいな……)
夏樹
ん、お前ってアレルギーある?
私
((・_・ )(・ _・))フイフイ
夏樹
そうか、これどうぞ。
私
……!m(*_ _)m✨
ごくっ……
差し出された紅茶の味は確か ふんわりとした甘みのある ダージリンティーだった。
夏樹
ははっ、少しは落ち着いたか?
私
……はい、お陰様で。
夏樹
そうか、良かった。
夏樹
帰らなくていいのか?
私
はい、帰る場所ないので……。
夏樹
そう。
夏樹
俺、夏樹。お前は?
私
……ごめんなさい、名前無くて…。
夏樹
そうか……じゃあ……ええと。
夏樹
雪なんでどうだ?
私
えっ?
夏樹
えって、これから呼ぶ時不便だろ?
私
追い出さないんですかっ!?
夏樹
え、まぁ。
夏樹
てか俺もルームメイト探してたし。
夏樹
別にお前の為って訳でもねぇけど、ここにいてもいいんだからな?
私
ありがとうございますっ!
夏樹
よろしくな、雪。
私
よろしくお願いします、夏樹さん。







