文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
私は その場に座り込む。
人が死に際に見るのは これまでの人生が蘇る
「走馬灯」
あれはまだ、 家族が生きていた頃。
私はお父さん、お母さん、妹と 小さい家だったけど、幸せに暮らしていた。
文月 音夜
文月 遥
文月 音寧
文月 音寧
文月 音夜
私は、中学校に通い 友達と楽しく生活していた。
ただ、幸せだった。 むしろ、幸せ過ぎて、恐かった。
幸せはいつか崩れる そんなことが、あの日起きた事に 当時の私は知る由もなかった。
学校から帰った時だった。
文月 音夜
私は、目の前に広がる光景に絶句した。
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
お父さん、お母さん、音寧は 化け物に喰われていた。
文月 音夜
それを否定するかのように 化け物はお父さんを飲み込んだ。
文月 音夜
何かが切れた
次第に化け物に 猛烈な殺意が湧いた
文月 音夜
文月 音夜
私は 化け物を殴り蹴りした
文月 音夜
まるで石を殴り蹴りしている様に その化け物は馬鹿みたいに硬かった。
そして化け物は、鋭い爪を私の足に──
文月 音夜
痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。 今までで一番に痛い感覚。
私は、地面に倒れ込んだ。
このままじゃ、化け物に殺されて お母さんと音寧が喰われる…
そう思っても、体が思うように動かせない。 何て不甲斐ないんだ、私は…
家族を目の前で喰われるのを助けてあげられなかった
もうだめだ、 そう思った瞬間
家の壁が割れ、私は外に放り出された。
私は必死で受け身をとる。
文月 音夜
文月 音夜
私は化け物がいる方を見る。
化け物は… 紺色の服を着た人に バラバラにされていた。
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
そして、その化け物は塵となって消えていく。
文月 音夜
文月 音夜
文月 音夜
家族を失った悲しみが 溢れて、溢れて、涙に溺れた。
文月 音夜
文月 音夜
馬鹿な考え、
人は皆、善人じゃない
文月 音夜
私は力を振り絞り 声を出す。
文月 音夜
文月 音夜
どうか、お母さんと音寧には 生きていて欲しい…
その人は振り向き 予想外の発言をした。
呪術師(モブ)
呪術師(モブ)
文月 音夜
第五話 𝑒𝑛𝑑
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