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気まぐれ
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あ
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#一次創作
なべたろう
92
サウカ
アスター
アスター
アスター
サウカ
サウカ
アスター
サウカ
神々は愚かな人類に鉄槌を下した。 その結果がこれだと言うのに、今更何を嘆く必要がある。
人間は愚かなものだ。 何年経っても何も分からない、何も学習しない、覚えない。 何度同じ過ちを繰り返すのだろうか?
であらば今、人々は“還る”べきではないか。 在るべき場所へ、神が想定し創り出した原初の世界へ。
人間は知恵を求めすぎた。その故に、貪欲な獣が生まれたのだ。
人間は全て、〈帰還〉すべきである。 崇高な神々の元へと。
××月××日 記録 〈■■〉計画
サザンカ
ヤーシャ・リアット
ヤーシャ・リアット
リンナ・フィン
サザンカ
サザンカ
リンナ・フィン
サザンカ
サザンカ
ヤーシャ・リアット
ヤーシャが訓練場の真ん中を指さす。 そこには、確かに訓練場の中心に立っている影があった。
森と庭園の敷地内を隔てるように展開された障壁に行く手を阻まれ、更に森の奥から庭園に向かってきている害虫の隊列によってレインとテリオスは足止めを食らっていた。
隊列は森奥にずっと長く続いており、斬っても斬っても新たな敵が現れる。まさにいたちごっこだった。
レイン・アミュレット
テリオス
テリオス
そうは言えど、二人の連携は一切の隙を生まない・見せない完璧なものだった。上級戦士の意地とも言えるのかもしれない。
テリオスの大鎌を振るっていない左手が冷気を帯び、森に届く僅かな光を受けてほんの少しだけ光った。 彼の固有能力、【氷兎棟】が発動する。
それを察してか、レインも【紺碧の玉水】を創り補助に回った。
レイン・アミュレット
テリオス
能力によって水に濡れた害虫が、雪兎によって凍らされる。 敵は、氷兎が触れた場所から次々と凍っていった。
害虫の凍結によって隙が出来、その生まれた隙を見て二人がそれぞれ害虫に向けて攻撃を叩き込んだ。その様は、綺麗な雪景色のように見えなくもないだろう。
ガガガガッ──!
テリオス
レイン・アミュレット
テリオス
テリオスは「問題ない」と伝えようとした。 しかしその次の瞬間、木が根元から倒れてくるのが見える。害虫が木を倒して妨害しようとしているのだ。
【紺碧の玉水】で水膜を生成すれば避けられるかもしれない。 もしくは、レインのもうひとつの能力【玉響の星霜】で時を止めて反対側に回り込むか。
しかし──時間がなかった。
突然のことで二人とも対応するのが僅かに遅れてしまう。 レインが水膜を出そうと前に出た時。
フォーリーフ
能力【瞬間跳躍】によって飛ばされたフォーリーフが突然空中から現れた。
彼は【茨刃】で右腕から伸びた茨を木々に巻き付け、落下の勢いを殺しながらも着地する。
そしてもう片方の……左腕から伸びた茨を、今まさにレインとテリオスに向かって倒れようとしていた木に巻き付け、きつく縛り上げることでそれが倒れるのを止めていた。
フォーリーフ
テリオス
フォーリーフ
フォーリーフ
レイン・アミュレット
二人はフォーリーフに事情を話した。 害虫の長い列が庭園へと向かっていることを知ると、フォーリーフはすぐに軍刀を構えて戦闘態勢に入った。
フォーリーフは【茨刃】状態をそのまま維持しており、一歩前に出ると茨で害虫達を縛ることで拘束した。
茨の長さが足りずに拘束できなかった後方でも、もう片腕から伸びた茨を使って行く手を阻んでいる。 害虫達を縛っていた茨が動き、害虫達が縛り付けられたまま浮いた。
レイン・アミュレット
テリオス
レイン・アミュレット
フォーリーフが害虫を一気に地面に叩きつける。 体に強い衝撃が加わった害虫達は、一瞬にして崩れ落ちて灰となった。まさに骨すら残らない倒し方。
……害虫は倒すと骨も残らず灰となるが。
レインとテリオスの二人も、能力や武器を使用して次々と害虫の列を崩していった。上級戦士が一人増えるというのは心強いものだ。
しかし問題は庭園だ。 ルーファとレイラは未だ任務先、そして三人は庭園の敷地外の森で害虫の列と戦っている。唯一庭園の中に居るハドレアは今戦えない。
元々サザンカらは固まっていたが、突如発動した謎の能力によって飛ばされバラバラとなってしまった。
フォーリーフ
フォーリーフ
レイン・アミュレット
レイン・アミュレット
テリオス
テリオス
フォーリーフ
ルーファ・フォラン
ルーファ・フォラン
攻撃の手は止まっているが、警戒を解かず日本刀の鞘に手をかけたまま、ルーファは目の前のカイルと名乗った男にそう問いかけた。
カイルはその問いに、にこりと笑みを浮かべながら答える。
カイル
カイル
レイラ・フローレン
レイラ・フローレン
真っ先に動いたのはレイラだった。 【神速】で自身に速度向上をかけ、カイルに向けて剣を振りかぶる。カイルはそれを見越してか、影の障壁を自身の周囲に張り巡らせた。
ルーファも続いて【疾風電火】を発動し、レイラが迫る反対側からカイルへと接近した。
ルーファ・フォラン
カイル
ルーファ・フォラン
二人がカイルを斬ろうと踏み込んだ瞬間。
カイル
レイラ・フローレン
ルーファ・フォラン
二人の足元に影が侵食していた。 足が沈み込みかけるが、ほぼ同時に抜け出して後退する。
カイルの背後には影が現れていた。 間違いない。二人を暗闇に巻き込み幻覚を見せた影こそがその影で、暗闇の中心にいたのはカイルだ。
レイラがじっと影の動きを観察する。 すると影は鞭のようなしなりを見せ、二人を横薙ぎに吹き飛ばそうとした。
レイラ・フローレン
カイル
カイル
ルーファ・フォラン
カイル
カイルの手元に影が収束し始める。先程のように、また暗闇へと誘うつもりなのだろう。そうはさせまいとルーファが前に出た。
ルーファ・フォラン
カイル
カイル
日本刀で斬りかかるルーファのすぐ真横に影が牙を向いた。 ルーファの体を貫かんとするその影は明らかな殺意を宿し動いている。
それに刺される前にルーファは影を回避し、更にカイルの元へ肉薄した。 日本刀と影が正面からぶつかり合い、甲高い音を響かせる。その間にレイラも彼の背後へ迫った。……が。
カイル
影が爆発的に膨張する。またそれを斬ろうとしたが、影にそれぞれの刃が通らずに二人は飛び退き受け身を取った。
カイル
カイル
カイル
レイラ・フローレン
カイル
カイル
再びカイルの手のひらで影が収束する。 今度こそあの技が放たれるのだろう。それも、今度は一筋縄ではいかなそうだ。
それぞれが止めに入ろうとした瞬間、周囲に散りかけていた影は突然霧のように四散した。
カイル
ルーファ・フォラン
レイラ・フローレン
カイル
カイル
先程までの激しい戦闘は全て無かったかのように、カイルは涼しげな表情を浮かべながらその場を去ろうとした。 ……いや、そのまま去らせる訳にはいかない。
レイラが行く手を阻むようにカイルの目の前に剣を突き刺すと、カイルはふっと振り返って二人に顔を向けた。両の瞼は閉じているというのに、全て見ているように感じられる。
カイル
カイル
カイル
カイル
ルーファ・フォラン
ルーファ・フォラン
ルーファ・フォラン
レイラ・フローレン
レイラ・フローレン
ルーファ・フォラン
レイラ・フローレン
レイラ・フローレン
ルーファ・フォラン
コメント
2件
今回もめちゃくちゃ良かったです!!!! うわぁ…どこもかしこも戦闘ですね… 害虫や例の計画を立てている人がいて 大変な事になっていますね… 特にレイラとルーファは 謎の研究者と一戦交えていますね… かなり手強いですし… 研究も最終段階になっていると言う事は 恐らく例の計画が実行されるまでの 時間は多くなさそうですね… いやー…何となく嫌な予感がしますね… 次回も楽しみに待ってます!!!!
第12話「研究者」、めちゃくちゃ熱かったです……! まず各キャラのバラバラな状況が一気に動き出した感じが気持ち良くて。特にフォーリーフの空中からの《茨刃》による救援シーン、痺れました。あのタイミングで現れるのはカッコ良すぎる。そしてカイルとの対峙、研究者を名乗る敵の余裕の笑みと、影を使ったトリッキーな戦闘がすごく鮮やかで。最後の「帰還」計画の記録、不気味な伏線が効いてますね。続きが気になります!