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ひとつひとつの言葉がもう切なすぎる...😭
切なくて胸がギュッとなりました!
BLだ! すんごい面白いし、泣いてるところの『っ』←の使い方とか『…』←の使い方とか上手すぎ〜
僕が最後に君に触れたのは、
多分1年前。
僕がドアノブに触れようとすれば、
すーっと透けていくんだよ。
そして、君に触ろうとしても
すーっと宙を切るだけ。
君は今、学校で勉強をしているだろう
その反面、僕は今、
君の部屋にいる。
静かでカチカチという時計の音しか聞こえない君の部屋には、
僕と撮った写真達が何枚もある。
枕の横には僕がプレゼントした腕時計
『貴方と同じ時間を過ごしたい。』
腕時計をプレゼントする意味はこういう意味があるらしい。
僕は泣きたくて、
その場で凄く泣きたくて、
でも、泣けなくて、
渡した腕時計に触りたくて、
触ろうとしたら、
触れなくて、
神様。
僕達の神様は、
意地悪なんですか。
今すぐ君に逢いたかった。
そして僕は、
静かな部屋にいるのが心苦しくて、
学校に向かって走って行った。
隼風(はやて)
隼風(はやて)
隼風(はやて)
隼風(はやて)
屋上に行くと、僕の最愛の人は泣いていた。
いつもみんなを笑わせて、
自分もずっと笑っている君なのに、
君が泣いているのを見るなんて、
久々、いや初めてかもしれない。
君の優しい笑顔も、
綺麗な瞳も、
落ち着く声も、
風で靡く淡い青色の髪の毛も、
全部全部覚えてる。
渚人(なぎと)
届くはずもない君の名前を呼ぶ声は、
口からぽろりと出てしまった。
君の泣き顔なんて、見たくなかったはずなのに、
僕は気づいたら君に向かっていた
君の髪に触れたくて、
触れようとすればいつものさらり、とした感触はなくて、
また、宙を切るだけだった。
隼風(はやて)
僕の名前を呼んだ君の横に
僕はふわりと座った。
横で少しだけニコッと笑うと、
君は少しこっちを向いたように思った
隼風(はやて)
隼風(はやて)
隼風(はやて)
涙で溢れた君から聞こえた、
君の本音。
隼風(はやて)
その本音は、
僕の脳をぐちゃぐちゃに するには十分で。
気づけば、僕と君との距離は
さっきよりも縮まっていた。
渚人(なぎと)
渚人(なぎと)
生きていた時に 伝えられなかった言葉は、
今では自然と出てきた。
勿論、君には届くわけがなくて、
屋上の床へと消えていった。
隣に居るのに、触れられる距離なのに
名前を呼んでも、どれだけ呼んでも、 振り向いてくれなくて。
触れようとしても、
まるで通り抜けフープのように透けていく。
まだ生きていたい僕の命の秒針は止まった。
もしもこんな絶望な世界の中で、
ひとつ願いが叶うならば僕は、
『まだ君と生きていたい。』
と、願うだろう。
隣で涙流す君と、
また笑い合って、
また馬鹿やりやって、
有り得ないくらい幸せで
でも少しだけ苦しい世界で
まだまだ君と生きていたかった。
好きって言えずに死んでしまった僕は
今ここにいても、
誰にも見つけられない透明人間と なってしまった。
渚人(なぎと)
渚人(なぎと)
透明な告白達は青くて綺麗な空へと吸い込まれていった。
ごめんね隼風。
愛してるよずっと。