青side
目を覚ますとまだ外は真っ暗で、莉犬くんは静かに眠っていた
起こさないように部屋を出てそのままエレベーターへと向かう
1番下の階を押してスマホを取り出し、るぅとくんに電話をかける
黄
数コールなった後、彼の少し高い声が聞こえた
青
黄
青
黄
少し暗くなった声に手を握り締める
青
チーン、と止まったエレベーターと同時に大きな声が耳に響いた
黄
青
黄
青
プツっと切れたスマホをポケットに仕舞い、エントランスへと足を運ぶ
すると1人のコンシェルジュの人が出てきて、頭を下げた
青
名前を呼ぶと下げていた頭を上げ、僕をみる
如月
如月 龍(キサラギリュウ)
この人は昔からお世話になっている元暗殺者
その腕前は僕達でも認める程で、僕達(主に莉犬くん)の護衛を頼んでいる
そのため、ここでは僕達専属のコンシェルジュとして働いている
「こちらへ」と歩き出す如月さんの後ろを追い、外に出て車に乗り込む
如月
走り出した車が1つ目の信号で止まった時、彼は口を開いた
青
如月
動く車の外からの光で鋭く光る赤い瞳が僕を貫く
如月
青
如月
彼は胸ポケットから1枚の写真を取り出して僕に渡した
写真を目にした瞬間、目を見開いた
如月
青
如月
青
青
そう言う事か、と口を隠すように手を当てて窓の外を見る
青
如月
青
駐車場に止まった車から降りてスマホを取り出す
青
如月
ドアを閉めて走り出す車を見送る
そのまま電話をかけて数コール鳴った後聞こえた声の主に要件を伝える
ママ
ママ
ママ
スマホの向こうでウィンクしているのが目に浮かぶ
青
ママ
青
通話を切って、歩き出す
深夜だって言うのにまだ明るい街
プルルルル…プルルルル…
震えるスマホに目をやり、眉を顰めた
青
週に1度
青
決まった時間に鳴る電話
青
青
プツンと何かが切れる音がした
青
青
怒りで視界が赤く染まる
可笑しくなりそうだ
その一言にサァっと血の気が引く
青
プツ、と切れたスマホ
スマホを握る手がカタカタと細かく震えていて、もう片方の手を見ると掌が爪で血まみれになっていた
ポタ…
傷の出来た掌に雫が1つ垂れた
コメント
8件
ッ…続きが楽しみですっ!((o(。>ω<。)o))ワクワク
フォロー失礼します!