桃赤 赤体調不良
黄
赤
青
青
赤
せんせい
赤
朝礼前に終わるかな…あと1時間あれば終わるか、
次の授業の予習しなきゃ、昨日出来なかったし
あ、サッカー部とバスケ部、それからテニス部の指導計画書いて先生に提出しなきゃ
放課後は生徒会会議、委員会と部活もあるんだっけ
赤
今日、さとちゃんと帰れないかも…
連絡しとかないと…
赤
歪む視界の中なんとか文字を打ち送信をする
送信したら画面を閉じて手で顔を抑える
赤
何度か瞬きをして視界の焦点を合わせ、机に置かれている資料に目を向ける
気づけばチャイムが鳴って慌てて生徒会室を後にした
授業中やけに先生の声が遠くてキーンという耳鳴りが聞こえた
もう12月なのに体が熱くて、でも寒気がして頭がズキっとヒビが入るように痛い
シャーペンを握る手に汗がすごくてどことなく落ち着かない
黒板に描かれる文字がぼやけて目を細めてもうまく見えない
机に肘をついて片目が隠れる位置に手をおさえる
授業に集中しないといけないのに頭痛がそれを許してくれなくて下唇を噛んだ
せんせい
赤
せんせい
どうしよう、午後は小テストなんだけどな…しょうがないか、昼休みに勉強すれば多分大丈夫だし
先生と共に職員室まで行き荷物を置く
せんせい
赤
職員室のドアを閉めると同時に喉の奥に違和感を感じて急いでトイレに向かった
トイレに着いて便器をあげ口を突っ込むと一気に吐き気が襲ってきた
何度も出そうとするが出るものは胃液だけで気持ち悪さが抜けなかった
息がしづらくて一粒涙がこぼれた
此処にずっといても仕方がないのでしっかりと流してゆっくりと立ち上がり教室に戻った
赤
なんとか帰る時間まで我慢できて、今は教室の前なんだけど
頭が割れそうに痛くて動けなかった
帰りたいのに動けなくて、頭が痛くて、苦しくてぎゅっと閉じた瞳から涙が込み上げる
ドアに背を預けそのまましゃがみ込んで目に手を当てる
すると徐々に手が濡れていき次第に頰、顎へと溢れていった
そのまま動かないでいたら突然ドアが開いて目を見開いた
地面にぶつかると思いまた目をぎゅっと閉じるがなかなか打つからなくてゆっくりと開いてみると、ぼやけながらも少しずつ鮮明に見えてくるのは大好きな、1番会いたかった彼だった
桃
優しく耳元で囁かれ目尻に彼の唇が触れる
赤
震えながらも抱きつけば抱きしめ返してくれて頭を撫でられる
桃
桃
赤
桃
そう言うと彼は俺を抱き上げて床に置いてあった2つのバックを手に取って歩き始めた
さとちゃんの心音と歩くたびに揺れるのが心地よくて安心してだんだん瞼が重くなった
気づけばもう家の前だった
桃
その声に首を横に振り彼の服をぎゅっと握る
すると額に唇が触れる
彼の首に腕を回せば「ははっw」と笑われ、少し悔しくて彼の髪の毛を一本抜いてやれば
桃
桃
なんて言って背中を摩られた
また瞼が重くなってきて寝室のベッドに降ろされる
ベッドは冷たくて少し眠気が覚めてさとちゃんの袖を掴む
頭を撫でられて自分の唇を塞がれた
桃
そう言って頭を撫でる手を離そうとする彼の手を掴んだ
赤
一瞬目を見開いた彼はまた目を細め微笑みベッドの中へ入ってくる
桃
さとちゃんは俺を腕の中に閉じ込めてまた頭を撫でた
再び瞼が重くなってきて俺はそのまま意識を手放した
………寝た…か
そっと覗けば規則正しい寝息を立てて眠っていた
顔にかかっている髪を耳にかけてキスを1つ
離れないと約束してしまったがいろいろ準備をしとかないといけないので罪悪感を感じながらも莉犬から離れた
お粥作らないと、風呂も沸かしとくか
そう考えながら音を立てずに部屋を出た
準備が終わったところで棚から冷えピタを取り出して彼の元へ帰る
ドアを開けると涙目で頰を膨らます彼と目があって慌てて彼に近づく
赤
酷いなんて言ってそっぽを向く彼に可愛いなと感じながらも前髪をどかし冷えピタを貼る
桃
莉犬の頭を撫でればそれに擦り寄ってくる
その仕草に頰が緩んで額にキスをする
桃
そう言うと莉犬はコクっと頷き俺の首に腕を回す
そんな莉犬を抱き上げて寝室を出た
何か物足りなくて目を覚ます
赤
重い体を起こし周りを見るが彼のバックしかなかった
また耳鳴りがして視界が滲む
寒気がして部屋に俺1人で、世界に俺しかいないように感じてしまう
心の何処かが物足りなくて、寂しく思えてきた
赤
すると足音が聞こえてきて顔を上げる
そこには彼がいて頰を膨らます
赤
少し拗ねてみてそっぽを向くと額に冷たいものが触れる
桃
さとちゃんは俺の頭を撫でた
それが嬉しくて、気持ちよくて擦り寄れば額にキスをされる
桃
さとちゃんが俺の顔を覗き聞いてきた言葉に頷いて首に腕を回す
すると体が浮いて彼に抱き上げられ寝室を出た
リビングに着いてソファーに座ると彼はお粥をとりにキッチンに足を運んだ
暫くすると手に器とスプーンを持って俺の隣に座る
程よく冷めたお粥をスプーンに掬い俺の口の方まで運んでくれて恥ずかしながらも口を開ければ口の中にお粥が入ってきた
猫舌な俺でも美味しく食べれる温度で、味も卵が入っていてとても美味しかった
桃
と彼は自信満々に聞いてきて可愛いなと思いながらも頷ずくと「やったぁ」なんて嬉しそうに笑った
それにつられて俺も笑えばさとちゃんの手が俺の頭を撫でた
またお粥を掬って俺の口に運ぶ
そんなことを繰り返してお腹いっぱいと伝えると
桃
スプーンを器に置いて立ち上がった彼はキッチンに置きに行き、戻ってくる時にはまた違うものを持っていた
赤
桃
赤
桃
赤
桃
もう笑うしかなかった
とうとう俺の隣に座る彼は例のブツを掌に出していた
桃
ブツを渡されるが即お返しをすると固まる彼
不思議に思って見ていると彼はコップを手に取りブツと一緒に自分の口の中に入れた
驚いて目を見開くと彼は俺の方を向いて腕を引っ張る
唇を塞がれて舌を絡められる
赤
飲むのが嫌で暫く薬がお互いの口の中を行き来し水にだんだん溶けていって苦く感じた
すると彼は少し腰を上げて俺の顎に手をおき俺を真上に向かせた
赤
ゴクッ…
桃
そう言ってさとちゃんは俺の頭をまた撫でた
桃
そう言って俺を姫抱きして歩き出した
寝室について再びベッドに降ろされ彼も入ってくる
桃
赤
少し拗ねていると抱きしめられて背中をトントンと叩くのが心地よくて俺は眠りに入った
桃
その言葉は俺には聞こえなかった
~ end ~
コメント
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ブクマ失礼します🙇♀️!
ブクマ失礼します
最高でした😭👏✨ぶくしつです✨