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あの夏が飽和する
夢主×竜胆
竜胆
…なぁお前
○○
竜胆くん、？
竜胆
派手にやったな~笑
○○
見てたの…？
竜胆
で、誰殺したの？
○○
…殺したのは隣の席のいつも虐めてくるアイツ
？？
ーーー
？？
ーーー笑
？？
ーーー？笑
もう嫌になって方を突き飛ばして
○○
うるさい、！
ﾄﾞﾝｯ
○○
あ…
○○
…打ちどころが悪かったんだ
○○
もうここにはいられないと思うし
○○
どっか遠いところで死んでくるよ
竜胆
それじゃ
竜胆
俺も連れてってよ
○○
え、？
財布を持って
ナイフを持って
携帯ゲームもカバンに詰めて
竜胆
荷物まとめたか？
○○
…
○○
あ、ちょっとまって
いらないものは全部壊していこう
○○
…あの写真も
○○
あの日記も
○○
今となっちゃもういらないよ、
○○
ん、準備できた
竜胆
さ、行こうか
人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ
そして僕らは逃げ出した
この狭い狭いこの世界から
○○
家族もクラスの奴らも何もかも捨てて
○○
竜胆くんと二人で遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ
○○
もうこの世界に価値なんてないよ
竜胆
…人殺しなんてそこら中に湧いてるじゃんか
竜胆
君は何も悪くない
○○
…私、悪くない、？
竜胆
君は何も悪くないよ
結局僕ら誰にも愛されたことなど
なかったんだ
○○
(嫌な共通点だな、)
そんな嫌な共通点で僕らは簡単に信じあってきた
竜胆
そろそろ誰もいない遠くに行こっか
君の手を握った時微かな震えも既になくなっていて
誰にも縛られないで
二人線路の上を歩いた
竜胆
金盗んで逃げて、
竜胆
二人ならどこでも行けるな笑
竜胆
お前も躊躇わずによくできるよな
○○
…今更怖いものなんて私たちにはないよ
額の汗も落ちた涙も
竜胆
今となっちゃどうでもいいさ
あぶれ者の小さな逃避行の旅だ
○○
いつか夢見た優しくて誰にも好かれる主人公なら
○○
汚くなった私達も捨てずにちゃんと救ってくれるのかな？
竜胆
そんな夢なら捨てたよ
竜胆
だって現実見ろよ？
竜胆
シアワセの4文字なんてなかった
竜胆
今までの人生で思い知ったじゃないか
竜胆
自分は悪くねぇと誰もがきっと思ってる
○○
…そうだね
あえて泣く彷徨う蝉の群れに
水もなくなり揺れ出す視界に
迫り狂う鬼たちの怒号に
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君はナイフを手に取った
○○
竜胆くんが今までそばにいたからここまで来れたんだ
○○
だからもういいよ
○○
もういいよ
○○
死ぬのは私一人でいいよ
そして君は首を切った
竜胆
は、？
竜胆
まてよ、
竜胆
なぁ、なんでだよ、
まるで何かの映画のワンシーンだ
白昼夢を見ている気がした
気づいたら僕は捕まって
君がどこにも見つからなくって
君だけがどこにもいなくなって
そして時は過ぎていった
ただ暑い暑い日が過ぎてった
家族も仲間もいるのに
なぜか君だけはどこにもいない
あの夏の日を思い出す
？？？
は、なに急に泣いてんだよ、？
？
え、どうした、？
竜胆
え、俺泣いてる、？
？？
灰谷、
？？
お前休憩してこい
竜胆
わかった、
僕は今でも歌ってる
君をずっと探しているんだ
竜胆
君に言いたいことあったのにな
9月の終わりにくしゃみして
6月の匂いを繰り返す
君の笑顔は
君の無邪気さは
頭の中を飽和している
竜胆
誰も何も悪くないよ、
竜胆
君は何も悪くないから、
竜胆
もういいよ投げ出してしまおう
竜胆
そう言って欲しかったんだろ、！
竜胆
なぁ、？
返事してくれよ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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