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沙月
隣のクラスの
名前も知らない男子から
付き合ってくださいと
言われたけれど
沙月
沙月
沙月
もう一度
ごめんなさいと呟き
その場を後にした
翔太
翔太
人気のない踊り場から
廊下へ戻ってきたら
同じクラスの翔太から
声を掛けられた
翔太
翔太
翔太
翔太
翔太
翔太
翔太
沙月
沙月
翔太
翔太
無防備に嬉しそうに
顔を寄せてくる
沙月
沙月
翔太
耳元で思い切り
叫んでやれば
翔太は思わず
眉をひそめた
翔太
翔太
翔太
沙月
満足してその場を
立ち去ろうとした時
結菜
沙月
翔太
幼稚園からの友達で
仲のいい結菜が通りかかった
結菜
結菜
沙月
沙月
結菜
結菜
翔太
二人で反対側の廊下へと
歩き出したのを確認し
背を向ける
翔太
沙月
翔太
翔太
太陽のような
屈託のない笑顔で
それだけ言って
翔太も歩き出す
沙月
沙月
小さく呟いた声は
誰の耳にも入ることなく
喧騒の中消えていく
結菜
翔太
そう言って翔太は
小さくて可愛い
結菜の手を握る
まるで大事な宝物を
扱うような優しい眼差しで
結菜を見つめる
結菜もとても幸せそうな
可愛い笑顔を翔太に向ける
沙月
私の声は
想いは
きっと届くことはない
いつかこの想いが
消えるまでは
このまま誰にも言わず
想い続けようと思う
大好きな2人の幸せを
心から応援できるまでは
まだまだ時間が
かかってしまうけど
翔太を好きになった気持ちも
親友の初恋を応援したい気持ちも
どっちも大事な気持ちだから
沙月
沙月
沙月
沙月
もう一度2人の姿を見て
ゆっくりと一歩ずつ
歩き出す
いつか想い出が宝物になるまで