カチ…カチ…カチ…カチ…カチ…カチ…
ヒュー…、ヒュー…、カヒュッ……、ヒュー…、
静まり返った一室
不規則な呼吸音と
秒針の駆動音が
俺の鼓膜を刺激する
ツツどこだよ、ここ…((焦
…カチ…カチ…カチ…
ハッ…ハァッ…
…ヒューッ…ヒューッ………、ヒュッ…
息が…
暇72
暇72
いるま
いるま
暇72
いるま
暇72
いるま
いるま
いるま
暇72
暇72
暇72
いるま
いるま
暇72
暇72
暇72
暇72
いるま
暇72
いるま
いるま
いるま
いるま
暇72
いるま
そう言って、いるまは その氷を自分の口へ運んだ
暇72
いるま
いるま
いるま
暇72
いるま
暇72
ベッドから立ち上がると 朝日が俺の眠気眼を刺激した
思わず目を細める
また1日が始まるんだ
いつも通りの、代わり映えのない1日が…
暇72
腕を伸ばしながらあくびをする
ふと、窓越しに人影が映ったような気がした
ッッ!!
慌てて窓を開け放つ
誰もいない…
暇72
暇72
暇72
自分から出て来たくせに……
何期待してんだ俺
暇72
いるま
暇72
いるまの声が俺の意識を現実に引き戻す
暇72
今は飯だ飯!
ここは科学技術に代わって 魔法が発展している世界
外を歩けばそこら中で詠唱が飛び交っている
調理のために火を出すもの
手を洗うために水を出すもの
移動するために体を浮かせているもの
ほうきに乗って飛んだりとか… ほら、あるじゃん
人によって種類は違えど
この世に魔法が使えないものは存在しない
ほら、さっきもいるまが使っていた
おまえら今思ったろ
あー、魔法が使えない落ちこぼれの主人公が 成り上がっていくパターンの話か
って……
俺魔法使えるし!!
なんならレベル高いし
残念でしたー
乙〜〜〜www
……まあでも、……
使いたくはない
魔法なんて、…嫌いだ
なんでって聞かれても……
暇72
いるま
いるま
やっべ声に出てたじゃん ((汗
暇72
いるま
いるま
いるま
暇72
暇72
いるま
暇72
暇72
いるま
暇72
暇72
暇72
東の方角に足を進める
大図書館の方角だ
いるま
暇72
俺等が今向かっているのは、国立大図書館
この国では最大級の図書館だ
身分に関係なく出入り可能
こんな図書館はなかなか無い
なぜかって?
そういえば言ってなかったな
この世界の住人は 主に2つの身分に分けられている
“平民”と“貴族”
俺もいるまも平民に分類される
ある程度予想はついているだろうが、
貴族の平民に対する差別は酷いもんだ
俺らがいないと生活できないくせに…
ま、そんなことは置いといて
国立図書館はこの世には数少ない
中立の立場であることだけ伝えておく
貴族といえど、迂闊に手は出せない
さっきいるまが言った通り
俺たちは3年間その場所に通い続けている
とある事件の真相を明らかにするために
復讐を…確実に果たすために……
いるま
夏の日差しが容赦なく照りつける
少し前に氷を頬張ったせいだろうか
まだ頭がキンキンしている
いるま
いるま
3年間調べてきたけど
これといった手がかりは 未だに見つかってねえんだよな
3年間の収穫はゼロに等しい
あの図書館は
俺が知っている中で最も多くの情報が 保管されている場所だ
そこを調べ尽くしたとなると
次はどこに行けばいいのか…
宛があればよかったんだが
生憎俺には人脈がない
これからどうするか…
いるま
暇72
いるま
暇72
いるま
暇72
いるま
いるま
暇72
暇72
暇72
いるま
暇72
暇72
いるま
いるま
暇72
いるま
俺はなつを僅かに見上げながら悪態をつく
懐かしいな
なつ、よく笑うようになった
俺がなつと会った3年前
こいつは、全てを失った目をしていた
あの表情を表す言葉を、俺は知らない
3年前
コメント
2件
ん~ まぁ神作かな(?)