桃赤
余命1年
朝、身支度を済ませ外にでる
今日は彼女とのデートの約束だった
ちらりと腕時計を確認する
約束の10時には充分間に合いそうだ
駅前の待ち合わせ場所に到着する
約束の時間まではあと30分
少し早く着きすぎてしまった
約束の時間になったがまだ彼女はこない
普段は5分前ぐらいには来ているはずだが…
寝坊してしまったのだろうか?
慌てて準備をする彼女を想像し 微笑ましくなる
約束の時間から1時間が経った
さすがにおかしい
俺は彼女に電話をすることにした
しかし何度かけても繋がらない
急に予定が入った?
昼寝中?
まさか…浮気?
…いや、彼女に限ってそれはないだろう
焦っていたものの彼女を疑ってしまった事への罪悪感が込み上げてくる
どうすればいいのか、そう考えていると
〜〜〜〜♪
携帯が鳴った
赤からだ
桃
赤母
桃
電話をかけてきたのは赤の母親だった
赤母
それも酷く動揺している
桃
赤母
桃
赤母
桃
桃
赤母
赤母
桃
赤母
桃
桃
赤母
電話を切ってからすぐにタクシーに乗る
赤の母親に教えてもらった住所を伝えた
移動している間は状況を整理していた
倒れたのは9時20分頃
ちょうど出かけようと玄関に居た所倒れたそうだ
すぐに発見して救急車を呼んだらしいが…
他にも色々尋ねたが、 まだ詳しいことは分からないみたいだ
そうこうしている間に病院に着いた
慌てて病室に駆け込む
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤は元気だった
ただ、少し無理に明るく振舞っているように見えるのは気のせいだろうか
赤
赤
赤
桃
何かが引っかかった
赤
桃
桃
赤
一瞬赤の表情が曇った
赤
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
赤
赤
病院内の売店には結構色んな物が売っていた
ゼリーはもちろん赤が1番好きな種類
これで少しでも元気になってくれればな…
そんなことを思いながら歩いていると 声をかけられた
赤母
赤母
久しぶりに会った赤のお母さんは酷く痩せていた
そして前に会った時より明らかに覇気もなくなっている
桃
赤母
少し不思議に思ったが赤の母親に着いて行った
着いたのは談話室だった
先生
桃
先生
桃
桃
先生
先生
何か嫌な予感がする
俺の後ろでは赤の母親が泣いていた
先生
桃
先生
先生
先生
桃
声が出なかった
あんなに元気な赤が、1年後に死ぬ?
先生
先生
夢かと思うほど現実的ではない展開に頭が追いつかない
先生
桃
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生
先生から話を聞き終わった俺は途方に暮れていた
いきなり彼女が余命1年だなんて言われたら誰だってそうなるだろう
ぼーっと歩いているといつの間にか赤の病室に着いていた
何とか気持ちを切り替えようと勢いよくドアを開ける
赤
桃
ぎこちない笑顔を作る
赤
桃
気がつくと俺は涙を流していた
桃
赤の前では絶対弱いとこ見せないって思ってたのに
赤
赤
初めて俺の涙を見た赤は驚いていた
赤
赤
必死に俺の頭を撫でる赤
その手の温かさで寂しくなってまた泣いてしまった
赤はなんで俺が泣いているかに気づいたんだろう
赤
赤
桃
静かに頷く
赤
赤
赤
赤
赤はやっぱり無理して明るく振舞っているように見える
本当に辛いのは赤なのに
1番辛いのは赤なのに
俺が弱気になってどうするんだよ
俺が支えてかなきゃだろ
桃
赤
桃
赤
赤
赤
赤
桃
赤
赤
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コメント
7件
(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆ スコスコスコスコスコスコ(
いや好きだわ チ───(´-ω-`)───ン 神作すぎて草こえて林こえて森こえて世界樹✨((