黄
最近、彼氏の青ちゃんが冷たい。
朝から家を出て、夜中に帰ってくる。
そんな日がしょっちゅうだ。
青
スマホから目を離さない。
僕の方を見てくれない。
黄
ただ、何でもいいから会話がしたい。
青
青
黄
一瞬で話を終わらせられる。
バンッと勢いよく、
ドアを閉められたみたいに。
黄
青
青
黄
ただ話したいだけなのに。
何の話でもいいから。
一度でいいから目を合わせて欲しい。
青
黄
いつもなら、ここで素直に見送る。
でも、もう耐えきれない。
青
キリッと睨んでくる。
嫌われたくない。
そんな思いから掴んだ手を離してしまう。
黄
そう言って部屋に行こうとする。
青
黄
突然手を引っ張られた。
青ちゃんの目の前にくる。
青
青
そう言って優しく頭を撫でてくれる。
黄
だから嫌いになれない。
嫌ならもう突き放してよ。
苦しい。
黄
夜の11時過ぎ。
いつもならリビングに居る。
ただひたすらに青ちゃんの帰りを待って。
でも、もう諦めてしまった。
部屋には、タイピングの音だけが響く。
前ならドアがガチャっと開き、
「寂しい」なんて言って、
後ろから青ちゃんが僕を抱きしめる。
不意に、扉の方を見てしまう。
いつか扉が開くんじゃないか、
なんて期待を膨らませて。
黄
作業がひと段落つき、
リビングに向かった。
「ふぅ、」と声を漏らして
ゆっくりとソファに腰掛ける。
そんな時だった。
青
遠くからそんな声が聞こえた。
ただいまなんて、
声をかけてくれたのはいつぶりだろう。
黄
思わず青ちゃんに抱きつく。
青
そうすると、優しく頭を撫でてくれる。
黄
思わず涙が溢れた。
青
久しぶりの愛情に。
この温もりに。
涙が止まらなかった。
…あぁ
足りなかったものが埋まっていく。
心が温まる。
黄
黄
涙でぐしゃぐしゃになった顔で言う。
青ちゃんの驚いた顔が見える。
青
震えた声でそう言うと、
僕を突き放して出て行ってしまった。
黄
やっと、
やっと突き放されたんだ。
やっとしっかり捨てられた。
もう…
僕は用無しかな、
泣き疲れた僕は、
そのままソファで寝てしまった。
目を開くと、昨日とは違う場所にいた。
ここはリビングじゃない。
青ちゃんの部屋だ。
横を見ると、青ちゃんが寝ている。
そう言えば、最近クマが酷かったな。
久しぶりに寝たのかな。
起こすのは申し訳ないと思い、
早速布団から出て行こうとした。
青
黄
ぐいっと引っ張られてベットに戻る。
久しぶりに名前を呼んでもらえた。
青
そのごめんはどう言う意味?
僕がもういらないんでしょ?
青
そう言った瞬間、
僕の唇に青ちゃんが唇をつける。
優しくて、愛情を教えるキスだった。
青
青
青
青
青
青
青
青
僕のことを避けてるわけではなかった。
ただ予定があって。
ただ忙しくて、
青
青
青
嬉しかった。
今度こそ、
心が満たされた気がした。
黄
かすれた声でそう言うと、
泣きそうな顔をして抱きしめてくれた。
青
青
青
今日はやっと予定がないらしい。
青ちゃんも喜んでいた。
青
黄
手を広げて待っていてくれる。
勢いよく青ちゃんの胸に飛び込む。
青
黄
あったかい。
青
黄
なつかしい。
青
黄
黄
うれしい。
青
黄
やっぱり大好きなんだよ。
これからもずっと。
いつまでも。
きっと大好きなんだ。
コメント
13件
ととー
フォロー失礼します!
ブクマ失礼します🙏🏻💭