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これは、とある家庭問題と障害を抱えた
『私』という一人の人間の一生を綴った、誰も知らない物語
桜
母
母
母
桜
母
母
母
桜
桜
母
母
桜
桜
母
母
母
母
桜
桜
母
母
桜
桜
母
桜
当時高校1年の冬を迎えていた私は、2つ上の出来た姉とバイトをして、生活費を賄っていた
正直言って、金銭的余裕なんてこれっぽっちもなかったし、「全然平気」なんて嘘も、きっとお母さんには見抜かれていたんだ
それでも、脳梗塞で弱り果てた母の姿を見ると、安心させるための嘘がホイホイ出てきた
私は昔から嘘をつくのが当たり前で、弟の丞と喧嘩して玩具を隠しても
桜
そう言って、得意な演技も交えれば誰も気付くことなどなかった
しかし母は違った
母
母
母は若い時からタバコを吸っていて、3人目の子供を産んでから、また吸い始めていた
吸わない間はとにかくキレやすくて、私の嘘じゃなくても、些細な事で怒るような人だった
桃華
母
桃華
桃華
母
桃華
桜
桜
家族4人、車で出かけるとタバコを吸う母と嫌がる姉が毎度のように喧嘩していた
面倒事には関わりたくないからと、私は大音量で聞こえないふりをしていたんだ
まだ小さかった弟は黙って、窓の景色を眺めていた
その目にはうっすらと涙の膜が張っていた
母
桃華
母
桃華
今まで遠出して良かった記憶なんてほとんど無いし、むしろ家族と出掛けることが嫌になってしまった
…母が脳梗塞で倒れてから2年経った現在も、母は隠れてタバコを吸っていた
彼氏と同棲するため家を出た姉がいない今、母にとって私と弟だけが頼りだったとも言える
私の家庭は複雑だ…