探偵社を追い出されて、天人五衰に引き取られました。

その後、華園は

住んでいた廃墟に向かっていた

その時、

廃墟方面の山から

黒い煙が見えた

あまりの驚きに声を出してしまった

────────何かのサイレン音だ

そう。消防車だったのだ。

混乱のあまり笑いを入れながら

言葉を発した

私の住んでた廃墟

寒さで動きが鈍い足を 走らせて廃墟へ向かう────

地面が岩場なため歩きにくい

足が瀕死状態の私には大ダメージだ

そこで私が見たもの。

それは

真っ赤な炎に燃える 私が住んでいた廃墟だった

乾燥でガスガスの声。

怖さと焦りで震える体

瞳には赤く燃える廃墟が────

先程まで寒さで震えていた体とは

うってかわって

暑さで体が死にそうだった

その時、

消防隊員が私を見つけた

私はそれを無視した

走って別の方向へと行き

私は必死に探し続けた

けれど探していたものは 中々見つからなかった。

探し物が見つからなくても

私はただただ探し続けた

涙を眼に溜めながら探し続けた

無い────

何処にあるの？ねえ。無くしたら駄目なの。何処なの？何処にあるの？お願い。出てきてお願いだから────

お願い────！！！！

消防隊員が私を見つけた

消防隊員を退かして 探し物を探そうと思ったが、

消防隊員の方が力も強いし

体力的にも消防隊員の方が格上だった

私は泣きながら出るのを拒否った

極有り触れた一般論を おじさんは言った。

従うしか無かった

彼の様なことを言われたから

私は消防隊員の言葉を無視して 歩き出した。

火事現場から少し離れた場所

この声を聞くことは もう一生無いと思ってた。

本当最後まで屑ね