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背景ころころ変わります チャットノベル難しい
君が笑う、その顔が大好きだった。 ずっと、君の隣で見ていたかった。
でももう、隣にはいられないみたいだから。 、、、最後に、____。
赤
長い1日を終えて、一息をついたとき。ガララッ!と音を立てた扉からひょっこりと顔を覗かせる君。
隣の席のないこは「今日もお熱いことで」 なんてニヤニヤしている。 「そんなんやないから!」と小声で返せば 「はいはいw」という返事が返ってくる。
赤
青
赤
言うだけ言って、 俺の返事を聞く前に顔を引っ込める君に 「お前が聞いとらんやん」 なんて悪態をつく。
桃
頬杖をつきながら気持ちの悪いニヤニヤした笑みを浮かべるないこ。 ほんまにしばいてやろうかと悩んだけれど無視だけで許してやろう。
早く支度をしなければまた君が来てしまう。
はぁー、と白い息を手にかける。
、、、1人の時間は嫌いだ。嫌な時間を思い出してしまうから。
赤
ぼそりと呟いた声は、白い息とともに冷たい空気へと溶けていった。
そのままぼーっとしながら待っていれば、バタバタと足音が聞こえてきて。
青
赤
青
嫌味っぽく言う君にケラケラと笑ってやれば 「ったく、はよ行くで」 なんてスタスタと歩いていってしまう。
その少し丸まった背中を慌てて追いかける。
赤
ふと思った疑問をぶつければ、君はふっ、と笑って。
青
赤
青
あぁ、綺麗だな。って。白い空気を纏う君の笑顔が。
、、、あんな、ケバケバしい女よりもずっと。
青
赤
青
あんなことなんて思い出さないで、 今は、この時間を楽しもう。
赤
青
いつものカフェ。 頼んだカフェラテがふわりと湯気をたてている。 コーヒーを飲む君の顔を盗み見れば、 「なにみてんねん」なんてデコピンされる。
赤
青
じんじんするおでこを抑える。
青
君の声で時計を見れば、20時過ぎを指していて。
、、、帰らなきゃ、いけない。
残っていたカフェラテを一気に飲み干す。 上着を羽織る君を見ながら、今日はなにをされるのかという恐怖に耐える。
帰りたくない、なんて君に言ったところで困らせてしまうことが目に見えているから。
青
赤
また明日、と言う言葉に安心する。明日、君に会えることを考えるだけで頑張れる気がして。 君が曲がり角を曲がって、あの大好きな背中が見えなくなった瞬間、振っていた手が力無く落ちていく。
楽しかったな、という思考はあっという間にこれから待ち受ける地獄のような時間をどう乗り切るか、に切り替わって。
白い息を吹きかけても震えの治らない手。 沈む気持ちとともに帰路についた。
赤
返ってくる声はないくせに、毎日のように言ってしまうのはきっと、温かい声が返ってきて欲しいからで。
リビングに続く冷たい廊下を歩く。 近づくたびに息が止まる感覚。
リビングのドアを開けば、鋭い視線が突き刺さる。
目の前の大きな鏡に向かって、真っ赤な口紅を右手に持って、派手な色のドレスを纏って。 足元に置かれたキラキラと光を反射するバッグは有名なブランドのもので。
赤
声なんか出なかった。 喉が閉まって、息をすることですら苦しくて。
不気味に歪むその唇を、ただ見つめることしかできなかった。
長々と説明を続ける声を聞き流しつつ、どんよりと淀んだ、冬らしくない空を眺める。
桃
なんて小声で囁くないこの声は聞こえないふりをする。
りうらが学校に来なくなって1週間がたった。 あの日、 一緒に勉強をした日を最後に会えていなかった。 家に行っても人がいる気配もなく、先生に聞いても連絡がないという。
また明日って、言ったのに。元気よく返事をしてもらえたというのに。
青
今日だけでも何度ついたかわからないため息。 また窓の外に目線を移した途端、気分に合わない軽快な音が授業の終わりを告げる。
ガヤガヤと騒がしくなる教室にまたため息が出そうになる。この声の中に君の声なんてものはなくて。
桃
青
「もうー、遅れるよ!」 なんて文句をたれるないこを横目にスマホをいじる。 一方的なトーク画面。既読すらつかない吹き出し。
桃
青
そんなことはわかっている。 だからと言って、素直に認められるわけがない。
はぁーー、 と大きく息をついて支度をしようと立ち上がる。 その瞬間、ピコンッ、と、微動だにしなかったトーク画面が動いて。
『いつものとこいる』
たったそれだけ。 たったそれだけに、ひどく安堵する自分がいた。
『今おるん?』 『うん』
どこにいたのか、何をしていたのか、どうして返信をくれなかったのか。聞きたいことはたくさんあった。 だけど、今は返信がある、という事実が1番嬉しかった。
素早く荷物をまとめる。
桃
青
桃
戸惑いと焦りを含むその顔に 「早退したって言っといてや」 とだけ伝え教室を出る。
久しぶりに会える、ただそれだけを喜んで。
自分は、いかに幼稚な人間だったのだろう。
いまだにズキズキと痛む体に、大きく息を吐く。
まだ、早い時間だからだろうか。学生らしき人は一人もいなくて。 行き場のない視界は、湯気を立てるカフェラテをぼんやりと映している。
___これが、最後。 次に会えるのがいつかなんて自分にだってわからない。 だから、最後に。
青
息を切らして駆け寄ってくる君に、沈んだ心が掬われる気がした。
青
すでに泣きそうな顔をしている君は、 これから伝える話をどう受け止めるのだろうか。
自身でさえ、受け止めきれているかわからないこの話を。
幼い頃からずっと、おれの世話をしてくれていたのは母親だった。
おれを産んだ母は、おれを産んだせいで死んだ。 残された父はすぐ、今の母親と再婚した。 そして、おれの世話を任せて遊び歩いた。 離婚の話はすぐに進んで。 なぜか、なんの関わりもなかった母親に連れていかれた。
ご飯が用意されないのは当たり前。 機嫌を損ねれば拳が降ってくる。 これが"愛"だと。言われ続けた。信じ続けた。
高校に上がった途端、母親は、性行為にまで手を出し始めた。 家に帰れば暴力を振るわれ、気絶することもしばしば。その間に母親は遊びに出掛けて。帰ってきたら、赤い顔のままおれを犯す。
1週間前のあの日、いつものように殴られて、蹴られて。機嫌が悪い日だったのか、刃物まで持ち出して。
なんて、珍しく怒鳴り散らかして。
夜中だったというものもあるのだろう。 家の中の大声なんてものは、隣近所にまで響き渡る。 心配した隣人が警察を呼び、母親はそのまま抑えられ、おれは病院へと連れられていった。
虐待をしていたとして母親から離されることになった。だからと言って、親戚の中には血の繋がりすらないおれを引き取るようなもの好きはいないわけで。 トントン拍子で施設へ入る手続きが進む。
だから、これからどうなるかなんて、 りうら自身にもわからない。 いつ施設から出られるのかも、 いつまで施設に居られるのかも。
だから、だから。 最後に見る君は、笑顔でいて欲しいんだ。
赤
笑いながらそう言えば、真っ赤に潤んだ瞳がこちらを見つめる。
きっと君は優しいから。 笑って、なんて言ったら涙を零しながら笑ってくれるんだろう。 でも、りうらが見たいのはそんな苦しそうな笑顔じゃないから。ふわりと笑う、あの顔が大好きだから。
赤
青
紡がれていた言葉を遮った君は、真っ赤な目のまま、こちらを見つめた。
シャッ、と軽快な音を立ててカーテンを引けば、朝日らしいふんわりとした光が差し込んだ。 窓の外は、始業式の今日という日にふさわしい快晴で。
下階から聞こえた声に「はーいっ!」なんて元気に返事をする。
荷物をまとめて、服を着替える。寝癖のついた髪はそのままに、階段を降りていく。
いい香りの漂う扉を開けば、そこは大好きな暖かい空間で。
食卓に並ぶ、人数分の食事。 人数分の椅子の一つに座る君。
青
赤
「また寝癖ついたまんまやん、、、」 なんてぶつぶつ言いながらアイロンを取りに行ってくれる君は相変わらず優しくて。 猫背のせいで少し丸まった背中を見ながらくすりと笑う。
声のした方を向けば、湯気の立つお味噌汁を片手に持った"母"がいて。
赤
元気に挨拶を返せば、彼女は君と似た、ふわりとした笑顔を浮かべる。
『一個だけ、提案していい?』
あのときの君は、想像もしていなかったことを言い出した。
『俺の家、一緒に住むとかダメなん、、、?』
事情を聞いた君の両親は、快く承諾してくれた。 食卓の椅子も、食事の食器も、全部、俺のため。 温かいご飯だって、暖かい挨拶だって、全てが嬉しくて幸せで。
アイロンを片手に持った君は、大好きな顔で笑っていた。
君が笑う、その顔が大好きだった。 ずっと、君の隣で見ていたかった。 でももう、心配は要らないみたいだから。 、、、これからも、______。