夜の街をひたすら走る
しろせんせー
はぁっ、はぁっ…!
くっそ…普段から走っとくんやった…!
くっそ…普段から走っとくんやった…!
まだ間に合うと言い聞かせながら前へ前へ 1秒でも早く目的の場所へ
ニキ
はぁ、はぁ、はぁ
久しぶりに来たな
久しぶりに来たな
あれから歩いて来たここは小さい頃 2人で遊んだ秘密の場所
ニキ
ボビーまだ寝るといいな
朝まで気付かないといいんだけど
朝まで気付かないといいんだけど
ニキ
(もし気付いたとして、まさかここにいるなんて分からないだろうなw)
ニキ
今日は満月か…
綺麗だな
綺麗だな
ニキ
(俺を見てる…この月だけが俺の最後を見届けてくれる)
そんなことを思いながらチャプンッと歩を進める
ニキ
ははっ
さすがに冷たいな…w
さすがに冷たいな…w
ニキ
この小さな浜辺で一緒に
遊んだよな…
懐かしいなぁ…
遊んだよな…
懐かしいなぁ…
そんなことを言いながらも歩みは止まらない どんどん沖の方へと進んでいく もう腰まで海面が来ている
ニキ
石かなにか括ってくればよかったかなw
そしたらすぐに浮かんだりしないのに…
そしたらすぐに浮かんだりしないのに…
そう呟いた瞬間 ジャブンッと水中に落ちる
ニキ
(ここ地面なかったんだ)
ニキ
(あぁ…水の音だけが響いて最後に先生に会いたかったボビーにも笑って欲しかったな…)
ゴボッ
ニキ
(もう息が続かない…ごめんなボビー…)
??
……っ!
ニキ
(誰かの声がする…)
??
…………!
ニキ
(誰か探してる…?)
ニキ
(まぁ、俺なわけ無いけど)
??
……キーー!
ニキ
(もう意識が…)
しろせんせー
はぁ、はぁ、はぁ…
やっと着いた
やっと着いた
しろせんせー
ニキーー!
どこだ、ニキー!!
どこだ、ニキー!!
周りを見渡してもどこにも姿が見えない
しろせんせー
くそっ!
ニキーー!!
ニキーー!!
しろせんせー
どこだニキ!
返事してくれ!
返事してくれ!
しろせんせー
(どこだ!あいつはどこに…
まさか!)
まさか!)
そして水面を顔を向け目を凝らす すると水面の一部が不自然に揺れている
しろせんせー
ニキっ!!
躊躇せず飛び込みその場所へと泳いでいく
しろせんせー
ニキ!!
薄れゆう意識の中、聞き慣れた声が耳に届く
ザバンッと何かが飛び込む音に続き 引っ張りあげられる感覚
ニキ
うっ、げほっ、ごほごほっ
しろせんせー
ニキっ!
おいニキ!
おいニキ!
ニキ
うっ…!(ゴポッ)
はぁ、はぁ、ゴホゴホッ
なんっ…で…はぁはぁ
はぁ、はぁ、ゴホゴホッ
なんっ…で…はぁはぁ
しろせんせー
そんなん、こっちのセリフや!
なんやあのメモは!
ふざけとんのか!?
なんやあのメモは!
ふざけとんのか!?
ニキ
そ、なっ…(ゲホッ)
はぁ、ふざけてなんか…
はぁ、ふざけてなんか…
しろせんせー
とりあえず戻るで
話はそれからや
話はそれからや