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私は覚悟を決めた。

藍崎零

すぅ、はぁ…

凪くんに言うんだ!

転生のこと、私が、本物の零ではないこと、そして、

凪誠士郎

あ、来た

君が、好きだということを。

藍崎零

……ごめん、お待たせ!

藍崎零

待った?

凪誠士郎

ううん、待ってないよ

藍崎零

そっか、良かった

凪誠士郎

うん

藍崎零

…ねえねえ

凪誠士郎

ん?

藍崎零

私が、先に話してもいい?

凪誠士郎

凪誠士郎

ぁ、うん…

凪誠士郎

(心の準備まだ出来てないし…)

藍崎零

……私、実は本物の藍崎零じゃないの

凪誠士郎

は?

藍崎零

転生して、それで『藍崎零』の中に入った。

藍崎零

だから、私は違う。

藍崎零

ずっと騙してた。

藍崎零

凪くんだけじゃない。他のみんなも。

藍崎零

謝って、済むと思ってない。

藍崎零

今まで、『藍崎零』として仲良くしてくれてたのに、ごめんなさい。

凪誠士郎

……なんとなく、気づいてた

藍崎零

え?

凪誠士郎

なんか口調は違うし、美咲の事はいじめないし。

凪誠士郎

あと、多分ぶりっ子やろうとしたんだろうけどあれ出来てない

藍崎零

………え"ぇ"ぇ?!?!

藍崎零

き、きづっ?!

凪誠士郎

でも、まさかそんなって、気付いてないふりしてた。

凪誠士郎

多分、他の人もなんとなく知ってるんじゃない?

藍崎零

………わ、私の、渾身の演技ぃ…

凪誠士郎

……体育祭前から?

藍崎零

……うん、本当に数週間前

凪誠士郎

………なら、問題ないか(ボソッ)

藍崎零

え?

凪誠士郎

……俺、言いたいこと、あるって言ったでしょ?

藍崎零

…うん

凪誠士郎

……俺、零のこと好きだよ

藍崎零

……それ、は…

凪誠士郎

零っていうより、君?

藍崎零

それ、って…思い上がっても、いいですか…?

凪誠士郎

……ふっ、顔真っ赤、かぁい

藍崎零

(ボンッ)

藍崎零

は、はへ、

凪誠士郎

……返事は?

藍崎零

………私、も、好き、です

凪誠士郎

……ほんと?

藍崎零

ほんと、です…

凪誠士郎

……やった、うれし

藍崎零

(…それは、)

今まで見たことがないくらい、目尻が下がっている顔だった。

凪誠士郎

一生一緒だからね

藍崎零

うん、一生一緒

その日の晚

藍崎零

……信じられないな…

藍崎零

……凪くんの、彼女…

藍崎零

………あぁぁぁぁ!!

藍崎零

無理無理無理無理!!

藍崎零

心臓はち切れちゃうぅぅ!!!

藍崎零

……一生一緒、…やった

藍崎零

(私は幸せ者だな…)

藍崎零

(親友は皆から愛され、私も好きな人と一緒になることが出来た)

藍崎零

(……本当に、良かった…)

藍崎零

ふわぁ…

藍崎零

(…眠く、なってき…)

藍崎零

スゥ…スゥ…

私は不思議な夢を見た。

ここは…

藍崎零

お母さんっ!!

あれは、私…?

藍崎零

お父さんっ!一葉!!

藍崎零

どこ、けほっ、

藍崎零

どこにいるの…?

藍崎零

けほっ、げほっ、おぇ、

いや、違う。

これは、『藍崎零』だ。

お母さん

にげ、て…

肌が爛れ、炎で焼かれた服はボロボロ、下半身には家の瓦礫が乗っかっている。

これは、助からない。

私は無慈悲にもそう決断を出した。

きっと『藍崎零』もそれを分かっている。

けれどそれを受け止めようとはしない。

藍崎零

やだっ!!置いていけないっ!

藍崎零

死なっ、げほっ、

藍崎零

ゲホゲホ、ゴホッ

藍崎零

はひゅ、はひゅ、

見ていたくない、それなのに、私は目を逸らすことが出来ない。

動かしたいのに動かせない。まるで誰かがわざとそらさせないようにしているのだろうか。

要救助者発見!!

直ちに外へ救出をします!

藍崎零

はっ、やめっ、

藍崎零

まだっ!お母さん達がっ!!

お母さん

生きてっ…

最後に見えたのは、零の絶望の表情と母親の焼けているはずの涙腺から見える涙だった。

場面が切り替わった。

藍崎零

(どうして、私は生きているのだろうか)

聞こえないはずの心の声が聞こえてきた。

藍崎零

(私は、もう、愛したくない、愛されたく、ない…)

藍崎零

(これ以上、苦しみたくないっ、)

藍崎零

(これで泣くのは最後にしよう)

藍崎零

(一葉が好きだと言ってくれた笑顔で過ごそう)

藍崎零

(そうだ、嫌われよう、)

藍崎零

(愛されないように、本当の自分を隠して――)

私は、そのためならなんだってした。

ぶりっ子だっていじめだって!心が傷んでも、どれだけ自分が虐められても、辞めることはなかった。むしろ笑った。妹の好きだという笑顔を絶やすことはなかった。それが、唯一できる事だったから。

これ以上、苦しみたくなかった。

大切なものを、増やしたくなかった。

きっと私は、大切なものが出来たって愛し方が分からない。どうやって接すればいいのか分からない。

お母さん達と同じように接してたら、なんだか私が壊れていくような気がした。

藍崎零

これが、私の過去。

藍崎零

………あ、ぇ、

藍崎零

……ふはっ、なんで泣いてんの?(笑)

藍崎零

ご、めん、ごめん、私が、貴方の体を奪って、ごめんっ…

藍崎零

……いいんだよ、

藍崎零

むしろありがとう?

藍崎零

……なんで

藍崎零

……おかげで、私は家族と再会出来た。

藍崎零

貴方、いや、美紀、だっけ?

藍崎零

……うん、

藍崎零

……もう、泣かないでよ

藍崎零

私、貴方のぶりっ子?好きだったよ

藍崎零

…あ、そろそろ時間だ

藍崎零

っ、私はっ!!

藍崎零

藍崎零

君が生きてて良かった!!

藍崎零

藍崎零

そのおかげで、私は今ここにいる。幸せ。

藍崎零

ありがとう、"零"

藍崎零

……ふふっ、バカみたい(笑)

藍崎零

……私も、面白い人生をどうもありがとう。"零"

ピピピピッ

藍崎零

……ん、

起きた時、視界がぼやけていた。

藍崎零

……さてと!今日も悪女らしく嫌われますかな!

悪女は、眼から零れ落ちる雫には気付かないふりをした。

~END~

終わりました〜!!

最後どうしようどうしようと迷った結果零ちゃんの過去知らせてなかったな〜と思いこうしました!

この作品はいかがだったでしょうか!

色々と書いてやめて書いてやめてって続けてきた中で初めて完結できてマジうれぴって感じです笑

実は作者こだわった所がありまして!

零ちゃん、もとい美紀ちゃんを殺そうとしたのは美咲ちゃん兼零紗ちゃんじゃないですか!

だから殺そうと車に押し出したところで皆が心配してるシーンで美咲ちゃんは一言も喋ってないんですよ!

1番怯えて安堵してたけどね

殺せなかったと死ななくてよかったという感情。それを押さえ込んでみんなに話しかけてるってエグくない?マジで零紗ちゃんは演技派だと思ってる

まあそんなことは置いといて!

今まで、この〈悪女は悪女らしく嫌われよ?!〉を読んでいただきありがとうございました!☺️

正直最初はまあ途中でやめるかなぁとか思ってたんですけど全然そんなことなかった笑

それもこれも!皆さんのおかげです!!

こんな気まぐれ主の投稿を追い続けていただいてありがとうございました!!🙇🏻‍♀️‪‪

これからもこんな気まぐれ主をどうぞよろしくお願いします!

またなんかハマったら投稿するかもです笑

てかその前にコラボ作品投稿せぇ!って話ですよねー

それでは、またね〜ヾ(*´罒`*)

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コメント

44

ユーザー

凄く見ていて感動しました、、、! 完結、おめでとうございます!! これからも応援していますね! フォローして、忘れないようにします!!

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