お願い
私を…
『殺して…』
千夏
死にたい
千夏
死にたい
千夏
千夏
死にたい…
特に理由があるわけじゃない
ただふと思った
死にたいって
小学一年の時から私は天才と言われていた
勉強では上の学年の問題をスラスラと解き
運動では中学生や高校生と同等の力を持っていた
でも
それでもどうしても理解できなかったのが
『友達』
友達という存在
私にはそれが理解できなかった
なぜ人間は群れようとする?
なぜ友達を作ろうとする?
なぜ他人と話す必要がある?
そんなことを考えていると私の周りには人がいなかった
クラスで孤立した存在
いや
学校で孤立した存在
私に友達なんて
いなかった
だからといって死ぬこととは関係ないだろって思われるかもね
私もなぜ死ぬことと繋がるのか分からない
ただ死にたかった
死にたくなった
学校の屋上から空を見上げる
千夏
死にたい
なら今ここで飛び降りてしまえばいい
そう思った私は柵の向こう側に立つ
風が気持ちいい
晴れ晴れとした空
今なら誰もいない
最高の自殺日和
千夏
さよなら
千夏
意味のない
千夏
退屈な世界
千夏
次はもっと楽しい世界で会いましょう
そう言って私は飛び降りた