俺は人外に愛されます！？

“完璧になりなさい”

それが俺の呪いだった

俺は幼い頃から優等生で

親からの期待が凄かった

初めは褒められてた

でも徐々にその期待は膨らんでいって

がしゃんっっ！！！

その日から俺は

自分を殺した

吸血鬼は人間の血を体内に含めば

力がアップする

だから俺は美味しくもない血を飲んで

飲んで

飲んで

吐きそうになっても血を飲み続けた

全て 、家族のために

だから俺は羨ましかった

出来損ないでも求められてる“お前”が

俺よりも努力してない癖に

もういっその事全員殺してしまおうか

ふと頭に思い浮かんだことだった

でもそんな事…必要なかった

俺はある日神社に連れていかれた

俺らの息子じゃない

手が、声が震えて

呼吸の仕方も分からなくなって

時が、止まった気がした

頭の中で何かが崩れる音がした

俺はゆっくりと鳥居に向かい目の前で止まった

どんっ

俺は最後まで 、認められなかったのか……

授業で聞いた人間界とは異なってて

綺麗だな、って初めて思えた

突き飛ばされる時に持たされたスマホ

口座を見ると100万と一言書かれてた

< 毎月100万振り込む >

俺は 、もう誰も信じない

親の為に作ってきた偏差値も

全部自分のために使ってやる

そう 、信じないと決めてたはずなのに

散歩のつもりで出た外

少し足を滑らせて転んでしまった時

貴方は手の差し伸べてくれた

辺りの人々は見知らぬ振りをしていたのに

ただ1人、貴方だけが

俺は照れ臭くて顔を俯けてしまったが

ただ転んだのを助けて貰っただけ

なのにどうしてこんなにも心が暖かいのだろう