君の最期に“大好き”を

◤注意事項◢ ﾀﾋネタ含みます。 苦手な方は回れ右で。

“大好き”の言葉は いつも君から。

付き合って随分経つけど、 それはいつだって変わらない。

俺の返事も変わらない。 いつも一緒。

決まって曖昧な言葉。

本当は 「俺も“大好き”やで」 とかって言ってやるべき なんかもしれんけど、

俺には到底無理。

単純に恥ずかしい…!!

思わず溢れる本音。

だけど、この言葉が 実行されることはない。

あるわけない。

臆病で恥ずかしがりやな 俺のことだから。

だけど、だけど1回だけでも いいから…。

君に“大好き”って、 伝えたいな…。

けど、その明日が 来ないなんて、その時は 考えてすらいなかった。

現在 9:30

いつもならとっくに 帰ってきている時間だ。

不安な気持ちで いっぱいになる。

もしもまろが 帰って来なかったら…。

だけど、本当に何か あったんじゃ…。

いつもまろは、遅くなったり する時、事前に連絡をくれる。

…俺を心配させないために。

そんな時。

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ。ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ。

ｶﾞﾁｬｯ。

まろからかもしれない。

そう期待したスマホの 向こうからは、

知らない男性の声がした。

まさか、まろがこんなことに なるなんて…!!

それなら、もっと早く 伝えておけば良かった…!!

“大好き”って!!

…。

別にまろがﾀﾋんじゃうって 決まったわけじゃない。

きっと、きっと まろは生きてる!!

きっと大丈夫!!

だから頑張って、まろ!!

ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ…。

部屋の中には、変わり果てた 姿になった君が横になってた。

ﾋﾟｯﾋﾟｯ…。という電子音だけが 嫌に鳴り響く…。

いや、ちゃんと伝えなきゃ。

そう思い、まろの側に座った。

そう言って、 大きく深呼吸する。

その言葉を、最期に、 君は息を引き取った。

ﾋﾟｰｰｰｰｰっという 電子音が響く…。

俺は頑張って“大好き”って 伝えたんに、

最期の最期に

“愛してる”

って…。

“大好き”の次は“愛してる”。

今度もちゃんと伝えるけんな!!

待っとってや、まろ…!!

おん、待っとるよ。

悠佑…!!

君の最期に“大好き”を

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