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最近の水雫は、ますます表情が暗くなっていった

以前はどんなときも優しく微笑んでいた彼女だったが、今では笑顔も少なく、何かに怯えるようにうつむくことが増えた

昼休み、神風と詩音、黎の三人は水雫の様子を心配そうに見ていた

数日前の黎の叱責から、彼女の変化はさらに顕著になっていたが、誰もその理由を聞き出すことができずにいた

天野神風

なあ、あいつ…

天野神風

…本当に大丈夫なのか?

神風の言葉には、不安と苛立ちが混ざっていた

水雫の心に何か大きな悩みがあることは明らかだが、それを誰にも打ち明けようとしない彼女に、どう接するべきかわからず、もどかしさを感じていた

秋山詩音

無理に聞き出そうとしても、逆に追い詰めるかもしれないし…

秋山詩音

…でも、ほっとくわけにもいかないよな

黒崎黎

俺のせいかもしれないな…

黒崎黎

あの日、あんなに怒ってしまったから…

黒崎黎

黎の顔には、自責の念が浮かんでいた

黒崎黎

彼が水雫を想って怒ったのは本心からだが、そのことで彼女がさらに心を閉ざしてしまったのではないかと考えていた

その日の放課後、水雫が一人で帰ろうとしている姿を見た神風は、意を決して彼女のもとへ駆け寄った

天野神風

なあ、水雫

天野神風

もし何か困ってることがあるなら、俺たちに話してくれよ

水雫は少し驚いたように神風を見上げたが、すぐに目を伏せ、静かに首を振った

月宮水雫

…何もないよ、神風くん

月宮水雫

気にかけてくれてありがとうね

月宮水雫

でも、本当に何もないから…

その言葉には、まるで何かを諦めたかのような冷たさがあった

彼女の瞳の奥に潜む悲しげな光が、神風の心にひどく刺さった

天野神風

…お前、本当にそれでいいのか?

彼女は返事をすることなく、小さく微笑みを浮かべるとそのまま立ち去っていった

その微笑みは今まで見てきた彼女の笑顔とはまるで違っていた

どこか虚ろで、壊れやすそうな儚さが漂っていた

神風はその場に立ち尽くし、彼女の背中が見えなくなるまで見送った

秋山詩音

…神風

秋山詩音

俺たち、どうすればいいんだろうな

天野神風

わからねえよ…

天野神風

けど、あいつが苦しんでるのを放っておくなんて、俺にはできねえ

彼女の曇った表情が、三人の心に大きな影を落としていた

水雫の闇は深まる一方で、その距離がどんどん遠ざかっていくように感じられた

心優しき少女の隠された闇

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