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俺は昔から親には縁がなかったようで
物心ついたときにはいつも隣に
おばあちゃんがいた。
中学生になると、おばあちゃんは
だんだん体を崩し始めた。
ぴーっ
ぴーっ
ぴーっ
おばあちゃん
紬希
紬希
おばあちゃん
紬希
おばあちゃん
おばあちゃん
おばあちゃん
おばあちゃん
おばあちゃん
紬希
紬希
おばあちゃん
そういっておばあちゃんは
俺の頭を撫でた。
ぴーーーっ……
おばあちゃんが亡くなってから
俺は一人暮らしをはじめた。
中3のときに父繋がりの海人さんという人から声をかけられ
"ある仕事"をするようになった。
海人
紬希
海人
海人
並べられた複数の液体。
海人
紬希
順番に飲んでった。
紬希
紬希
海人
紬希
気づいたら俺の頭には
犬の耳が生えていた。
おまけにしっぽも。
紬希
海人
海人
海人
海人
海人
紬希
地毛の色にあった耳としっぽが生えてしまった。
紬希
海人
海人
紬希
海人
そう、俺の仕事は
海人さんの興味本位で作った
薬の実験台。
でもこの仕事のおかげでなんとか生活 できているから
反論できない。
以前は媚薬を飲ませられたことだってある。
紬希
これ以降生活していく中で
耳としっぽを隠す術を身につけたのであった。
先生
普段通り授業を受けていた。
紬希
紬希
紬希
紬希
紬希
先生
紬希
犬になってからは人の感情を遠くからでも察知できるようになってしまい
中3のときだっておじさんの万引きをとめたことがある。
紬希
俺だって死にたいのに。
俺以上に不幸な人なんていないだろうから
屋上にいる子、そんなこと思わないでほしいなぁ、
唯人
紬希
紬希
ぴょこ、と頭から犬の耳が
腰あたりからしっぽが生えた。
唯人
紬希
紬希
唯人
紬希
紬希
紬希
唯人
唯人
紬希
紬希
唯人
これからも仲良くしてくれるという事だろうか。
死ぬのはもう少し先にしようと思った。
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