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大地。
依頼が終わってもう四時。 今の季節じゃあ、太陽が沈む頃合だ。
縦人。
縦人が声を上げる。 俺が最後尾に居ることを、 気にしてくれたのだ。
翠。
大地。
正直、俺も疲れきっていた。 少なくとも、 身体中が筋肉痛になるくらいには。
大地。
大地。
ドサッ! そんな音を鳴らし、俺は転んだ。 身体中が筋肉痛で足もまともに上げられないなんて。俺は不幸体質だ。 これはまだマシな方。
大地。
何時までも這いつくばっている訳にもいかず、俺は立ち上がる。すると、 気付くとそこは見慣れぬ景色で何処か懐かしさが感じられた。胸の高鳴り、毎日が輝いて見える感覚。 高校一年生のあの頃の様だった。
大地。
大地。
統一名探偵組織ネスト公認ハウス。 ホークアイズ。 その序列21位の上位ハウス。 名探偵は千里眼の司波仁。 俺の高校一年の頃の〝元〟親友だ。
大地。
もぅとっくに動けない筈なのに何故かそう思った。思ってしまった。 俺は筋肉痛を忘れたかの様に軽やかに足を動かし、探索を始める。
大地。
大地。
ガコンッ! そんな音が誰も居ない小さな公園に響く。
大地。
プシュッ! キャップを捻り開けると炭酸が外へ逃げるていく。昔はこの隣に二人が…。 ゴキュゴキュと喉を鳴らしながらサイダーを一気に半分は飲みほす。サイダーを上へ掲げると夕日に照らされて綺麗に見えた。
大地。
大地。
大地。
大地。
大地。
俺は視線の方向をちらっと覗く。 するとそこには俺がよく知っている人物が立っていた。驚いて息を飲んだ。 司波仁だ。
仁。
大地。
元親友と出くわすなんて、 気まづくて仕方がない。 今まで絶縁していたから尚更だ。 胸が張り付き、喉が凍る様な感覚。 不味いな…息苦しい。
仁。
ぽつりと仁が何かを言った。 距離が遠くて聞こえないが俺の方を見ているのは明らかだった。
仁。
仁は俺から目線を離し、横を見た俺はなんだかホッとしたが何を思ったか仁は俺の方へ近付いてきた。俺は息を飲む。
大地。
等々仁が俺の目の前に来た頃だ。 俺は咄嗟に小声で仁の名前を呼んだ。
仁。
仁はそう一言言うだけだった。 俺は咄嗟に笑顔になり仁に話しかける。
大地。
冷や汗がダラダラと出て来る。 仁は何も喋らずただ俺を見つめるだけ。
仁。
数分してから仁が言った。 きっと仁もまた気まづいのだ。
ピコロンッ。 沈黙の中、一つの音が鳴る。 仁のディスプレイからだ。 今の仲間からのメールだろうか。
大地。
仁。
仁はディスプレイを開くと文字を打つ。 その内容が何となく気になって何故か聞いてみようという気になった。
大地。
仁。
大地。
大地。
仁。
大地。
仁。
大地。
突然の言葉に驚きの声を上げた。 え?泊まる?何処に?誰の家?
仁。
大地。
いやいやいや。 え?え?なんで?なんで?
大地。
仁。
大地。
仁。
大地。
結局押し切られて仁に着いて行くことになってしまった。
ガチャ。 と扉が開く音がなり再び閉まる。
仁。
大地。
気まづい気まづい気まづい。 え?何?仁は何考えてるの? 復縁?復縁?! いや、それしか有り得ないよな… でもなぁ、縦人が………。
仁。
大地。
大地。
仁。
大地。
この空気にも慣れてきたな。 部屋も全部紹介して貰って、仁との話も進んだ。でも一向に仲直りの話が切り出されなくて俺は内心困っていた。
仁。
大地。
これはきっと仁との復縁のチャンスだ。 復縁出来ればきっと… あの日の言葉の意味だって…
仁。
大地。
大地。
仁。
大地。
仁。
大地。
よ? え?今なんて言った? 俺の聞き間違いじゃなければ付き合ってくれって?いやいや有り得ない。
大地。
仁。
大地。
仁。
あぁ? え?嘘でしょ。 いや、嘘だよ。
大地。
仁。
大地。
大地。
大地。
大地。
仁。
仁。
大地。
大地。
仁。
大地。
大地。
あぁあああぁあ!!!! 何言ってるんだ俺!!こんな恥ずかしい事… しかも!これじゃ俺が付き合いたいけど付き合えないよぉ、みたいな雰囲気に!!
仁。
大地。
大地。
仁。
大地。
仁。
大地。
仁。
大地。
嘆く様な声が漏れる。 最悪だ。 と言わんばかりに頭を抱える。
何故か。 それは俺が高一時代仁が好きだったからだ。勿論憧れもあった。だが誰より愛していた初恋相手でもあったのだ。
だから、仁に口説かれたりしたら俺はイチコロで堕ちる自信がある。ましてや、仁と夜を越すなんて…
夢にも思わない。 こんな日が来ようなんて…
大地。
大地。
俺が
大地。
この想いを伝える日が来るなんて。
大地。
瓜時。
瓜時。
瓜時。
瓜時。
仁。
大地。
瓜時。
瓜時。
瓜時。
大地。
仁。
139タップお疲れ様。 またね。 乙ドレ〜