悠
今ご飯作りますね!
楓
悠の手作りご飯か〜
弥月
楽しみだな!
悠
皆さん、嫌いな食べ物はなんですか?
奏
俺は特にないよ
楓
俺も〜
弥月
俺も!
南
俺も、
弥月
あれ?南はピーマン無理だろ?
南
べ、別に
楓
何カッコつけてんの、南兄
悠
ふふっ、分かりました!
南
//
悠
できました!
楓
おー!
弥月
美味そう〜
悠
(えへへ//)
南
(結構笑うじゃん)
南
(でもやっぱりぎこちないな…)
奏
じゃあ食べよう!
いただきます
悠
(ゴクッ
楓
美味〜!!
奏
家でも作ったりしてるの?
悠
あ、えっと、はい
悠
(家のことは言わなくていいよね)
弥月
すげぇ!
弥月
これから毎日楽しみだなぁ〜
悠
(頑張らないと!)
悠
(お昼の買い出しに行こうかな)
南
なぁ、悠
悠
は、はい
悠
(ビックリした…)
南
バイト代のことなんだが…
悠
…
悠
いらないですよ
悠
私これでも、毎年もらってるお年玉全部貯金してるので
南
でも、
悠
大丈夫です!
悠
あ、洋服とか高校の荷物とか持ってきたいんですけど
悠
今日1回家に戻りますね
南
俺もついて行くよ
悠
大丈夫ですよ
奏
俺も行くよ
悠
か、奏さん?
南
なんで奏まで
奏
いいじゃん、いいじゃん
奏
それに、その後お昼の買い出し行くんじゃないの?
悠
えっ、なんでわかったんですか?
奏
そりゃその荷物見れば
悠
あ、
悠
じゃあ先家に寄っていいですか?
南
ああ
奏
いいよ!
南
(奏のやつ、なんなんだ)
悠
ただいま…
南
(親はいるのか?)
莉子
悠?
悠
あ、お姉ちゃん
莉子
どうしたの?ってえ?
奏
はじめまして久城奏です
莉子
は、はじめまして
莉子
悠の姉で、神田莉子です
莉子
悠、今日はお母さんたちいるよ(小声)
悠
え、嘘…
お母さん
誰?
お母さん
なんだあんたか
お母さん
もしかしていらないって言われたの?
悠
……
奏
いえ、荷物を取りに来ただけですよ
お母さん
あら、あなたは?
奏
久城グループの長男、久城奏です
お母さん
久城グループって、
お母さん
もしかしてあんたそこに住み込みバイトしてるの?
悠
は、はい
お母さん
(なんでこんな子が)
お母さん
この子使えないんじゃないですか?
悠
!!
お母さん
家では何もやらずに、漫画ばかり読んで
お母さん
出来損ないなんですよ
悠
っ…
莉子
ちょっとお母さん!
南
それはないと思います
悠
!!
悠
南さん、
お母さん
え?
南
何もやらない子が家事しかやらない住み込みバイトでやるわけないじゃないですか
お母さん
ふんっ、そんなのあなたたちがかっこいいからっていい子ぶろうとしてるだけですよ
悠
…
奏
それはないです
悠
奏さん、
お母さん
どうしてあなたまで言うのよ
奏
悠さんは、面倒くさがらず一生懸命やっています
奏
それも楽しそうに
奏
そんな子が嫌々やってるわかないじゃないですか
奏
むしろこの家にいる方が嫌なんじゃないですか?
お母さん
何が言いたいのよ!
奏
悠さんはもう久城の一員です
悠
え?
奏
なのでそれ以上悠さんについて言わないでくださいね
お母さん
っ、
お父さん
さっきからなんなんだ
お父さん
騒がしいな
悠
(ビクッ
南
(悠?)
奏
これからは悠さんは私たち久城の家族として暮らしていきます
奏
なので、これ以上悠さんを縛りつけないでください
お父さん
なんだそんなことか
お父さん
最初からこいつは俺らの家族じゃない
お父さん
好きにすればいい
お父さん
また戻るだけだからな
お父さん
お前も清々するだろ
お父さん
ここを出られて
悠
(ビクッ
悠
……
お父さん
恩知らずなやつ
お父さん
礼ぐらい言えねぇのかよ
お父さん
高校生になるまで育ててやったんだぞ
悠
っ…
南
こんなヤツらに礼なんかいらねぇよ
悠
み、南さん…?
南
何が礼だ?
南
自分に従わなかったら暴力をふるって
南
痛めつけるだけ痛めつけて
南
悠から感情を奪って
南
お前らなんかにありがとうの「あ」もいらねぇよ
お父さん
お前何様だ?
お父さん
お金持ちだからって調子に乗ってんじゃねぇぞ
南
調子になんか乗ってないです
南
正しいことを言ったまでです
奏
南もういいぞ、(小声)
南
悠行くぞ
悠
はい!
悠
お姉ちゃんありがとう(小声)
莉子
悠、幸せになってね(小声)
悠
うん!(小声)
バタンッ
お父さん
ちっ、なんなんだよ
お父さん
生意気なヤツら
お母さん
でもいいじゃない
お母さん
これで邪魔なやつは消えたんだから
莉子
ねぇお母さん、お父さん
お母さん
どうしたの?
莉子
私ここ出てひとり暮らしするから
お母さん
え?
お父さん
お前まで何言ってんだ?
莉子
もう荷物もまとめてあるし
莉子
家も用意済みだから
莉子
今までありがとうございました
莉子
じゃあ
お母さん
ちょ、ちょっと莉子
お母さん
何言ってるの?
お母さん
変な冗談やめてよね
莉子
冗談なんかじゃない!
莉子
ずっと悠に虐待して
莉子
内心自分じゃなくてよかったなんて思ってた時もあって
莉子
自分のことが許せなくて
莉子
でもそれ以上にお母さんたちが許せない!
お母さん
あんな子に同情してるの?
莉子
同情なんかじゃない!
莉子
私はもうこんなとこにいたくない
莉子
恥ずかしいよ
お父さん
お前
お父さん
ふざけたこと言ってんじゃねぇよ!
莉子
ふざけたこと?
莉子
これのどこが?
お父さん
お前はもう俺たちの子供じゃねぇ
お父さん
出てけ!
お母さん
ちょっとお父さん、
莉子
よかった、もうこんな家の子供じゃなくなる
お母さん
ちょっと莉子
お母さん
嘘だよね
莉子
離して!
莉子
気安く莉子なんて呼ばないで
莉子
じゃあ
お父さん
(なんなんだよ、こいつら)
すみれ
私も、出てくから
陽菜
私も
お父さん
勝手にしろ!
お母さん
ちょっと、あなたたち
お母さん
どうするのよお父さん
お父さん
あんなヤツらほっとけ
お父さん
どうせすぐ戻ってくるだろ
お父さん
急にひとり暮らしなんかできるわけがない
悠
あの、ありがとうございました
奏
いいのいいの
奏
てか、悠ちゃん
奏
虐待、されてたの?
悠
(コクッ
奏
そうだったんだ
ギュッ
悠
え…
南
お、おい
奏
よしよし
奏
もう大丈夫だよ
悠
グスッ、うわぁーん
私は10分ぐらい
奏さんの腕の中で泣いた
悠
(ふぅ、)
悠
もう、大丈夫です
奏
ほんとに?
悠
はい!
悠
ありがとうございます!
奏
(ふっ、可愛い)
南
(こいつ本気じゃないよな)
奏
よしっ、じゃあ買い出し行こう!
悠
はい!
悠
よし、買い出し終了
奏
帰ろう!
悠
はい!
南
なぁ奏、
奏
ん?
悠
あ、あのどうぞ
悠
私先帰ってますので
奏
あ、でも
南
悪い、気をつけて帰れよ
悠
はい!
奏
ちょ、南
南
なぁ奏、悠の事好きなのか?