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2 - 第2話 告白

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2025年04月29日

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放課後ーー。

心臓の鼓動がうるさいくらいに響く。永玖は、校舎裏の静かな場所に向かって歩いていた。 桜に呼び出された理由が、わからない。でも、期待してしまう自分がいた。

永玖

……バカだな、俺。

颯斗の気持ちを知っていながら、こんな期待を抱いてしまうなんて。 だけど、あの時の桜の表情は、どこか真剣だった。

約束の場所に着くと、桜はすでにそこにいた。夕日に照らされて、その姿がやけに綺麗に見えた。

来てくれて、ありがとう。

桜の声は少し震えていた。 永玖は、少し無理に笑ってみせる。

永玖

うん。……話って、なに?

桜は、少し沈黙の後、ポツリと言った。

実はね……颯斗くんに告白されたの。

永玖の身体がピクリと反応する。 その名前に、こころがざわつく。でも、予想していたはずだった。むしろ当然の流れだった。

永玖

……そっか。どう、だったの?

精一杯、平然を装う。でも、声はわずかに震えていた。

桜は俯いて、少し考えるようにしてから口を開く。

断った。

永玖

……え?

颯斗くんは、すごく優しいし、かっこいい。でも……私が気になるのは、別の人だから。

永玖の鼓動が、また高鳴る。まるで胸の奥を掴まれたように。 思わず、目が桜を捉えた。

桜は、まっすぐ永玖の目を見て、微笑んだ。

……永玖くんのこと、前からちょっと気になってた。

時間が止まった。 夕焼けが二人の間を染める。 けれどその温かさと裏腹に、永玖の胸の中では別の葛藤が渦巻いていた。

颯斗はーー親友だ。 そしてら、桜はーーいま、自分を選んだ。

永玖は、静かに目を閉じた。

永玖

……ありがとう。でも、すぐには答え出せないかも。

桜は少し驚いたような顔をしたが、うなずいた。

うん。待ってる。

その笑顔は、どこか切なくも優しかった。

永玖は、その背中を見送りながら、携帯を取り出した。

颯斗の名前が光る画面。指が迷うーー送るべきか、黙っているべきか。

永玖

友情と恋、どっちを選ぶんだよ、俺……

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