何に対しても興味が湧かなかった
お金を持ってて、顔がいい、運動ができて優しい これが揃ってれば大体 みんな勝手に優しくしてくれた 本当はこんなにも捻くれていて、醜いのに
モブ
緋勇
ヒソヒソ
あれ新しく出た靴じゃない? やっぱ金持ちは違うな〜 友達になったらお下がりでもいいからもらいて〜
緋勇
みんな何かしらの下心があって 醜い僕から見てもみんな醜かった
そんな中
モブ
モブ
モブ
緋勇
どうでもよかったけど そいつのせいで揉め事が起きるのは面倒だった
緋勇
惺太
そう伝えて去るつもりだった どうせこういう奴は後で僕を悪く言うから
惺太
緋勇
意外だった 素直に申し訳なさそうに謝ってくるから 少し気になって横に座ろうとした
緋勇
緋勇
トサッ
惺太
突き放されたのは初めてだった でもその後すごく申し訳なさそうな顔をしていて わざとじゃないのは理解してた
頬がピンクに染まっていた どうやら触れられる事が苦手だと 知った時は深く関心を持った
嫌いな人しかいなかった学校生活に
小さな芽が出たように
•*¨*•.¸¸♬ᴾ•*¨*•.¸¸♪
緋勇
楽器の音には性格が見える
繊細な音
優しくて暖かかった
少し気になる程度だったのに
強く惹かれて離れなかった
注目されるのが嫌で早くに着替えようと 一人更衣室に行った時だって
パサッ
惺太
緋勇
痣だらけなのを隠して一人 声を殺して着替えているみたいだった
それから
僕の家庭状況を話した時
惺太
すごく辛そうな顔をした
僕はもう辛くないのに 一緒になって悲しんでくれている気分で なんだか苦しかった
ズッ
モブ
緋勇
モブ
タッ
そこまで関わりもないのに勝手に恨まれて 勝手に怪我をさせられた
保健室に行くと
また
惺太
大馳
でも一人じゃなかった
触れられるのが苦手だって言ってた癖にって そう思った
そこから胸がズキズキしてうるさくて
つい当たってしまった
…それから
惺太
惺太
ハッ