夜泣き

⚠️ご本人様とは一切関係ございません 　 過呼吸表現があります

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ💻

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

当たり前といえば当たり前だけど

以前より仕事が一気に増えた

この大量の資料終わらせんのか……

気が遠くなる

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

今日はいれいすで会議があるから もうそろそろ帰りたいんだけど……

こんなに仕事残ってんのに帰る訳には……

俺一応社長なんだから……

『ごめん、今日も会議行けなさそうなので5人で進めてください』

そんなLINEを送ってはため息をつく

少しの不甲斐なさを残してパソコンに 視線を戻す

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ

結局帰ってこれたのは3時頃

会議に遅れるどころか 参加も出来なかった

それなのに身体には疲れが溜まってる

明日こそは会議行かなきゃ

あいつらに迷惑…かけてるから

どっちなんだよ

両立が難しいのは分かってる

でも誰にも頼らずに抱え込んで

活動が出来なくなるのは違うだろ

そうやって溜め込んでいつか潰れる

あんたの自己満でしかない

おい

聞いてんだろ

なんなんだ

なんなんだお前

また1人で仕事抱え込んで

はっきりしろよ

どうするんだ

お前は

お前は

何がしたいんだ

心臓の音しか聞こえない

何を見てたんだ俺は

ただの夢だ

これはただの夢

本当に起きてた訳じゃない……

本当にそう思われていたら？

俺がなんにも出来ていないばっかりに

俺の大好きなメンバーは

本当にそう思ってるかもしれない

夢の中で突きつけられた現実は

俺の何もかもを蝕んでいく

何も出来ない自分に焦りを覚える

答えが出せない自分に苛立ちを覚える

そんなこと

俺が1番わかってる

息が詰まって苦しい

震えが止まらない

体が強ばって動けない

かつてない恐怖が襲った

寒気がする

息が苦しい

俺はスマホを取り出して履歴の1番上に

名前も見ずに助けを求めた

🚪コンコンッ

ないこは辛そうにベッドに座っていた

目にたくさん涙をためて胸を抑えている

隣に座って背中をなでる

ないこの身体は震えていた

涙をぬぐう余裕も無くぼろぼろ泣いている

初めて見る姿だった

そんなないこを安心させたくて ぎゅっと身体を抱きしめた

不安が混じった顔で話す彼は とても辛そうだった

ないこの声が弱々しく震える

そこで改めて気が付かされた

いつも頼もしく引っ張ってくれる ないこの心の裏では

こんなにも辛いことを考えていたんだと

リーダーとか歌い手社長とか

俺にはできない事たくさん任せてるけど

やっぱり俺から見たら かわいい年下なんやで