母(藤村結衣)
じゃあ、行ってきます。
妹(藤村希)
おねーちゃん!行ってきます!
父
行ってくる。
空(私)
うん。みんな気をつけね!
今日は家族でお出かけの日だった。だけど、私はレポートが終わっていなかったので、行けなかった。
《ポツ、、、ポツ、ポツ、ポツ》
《ザーーーーーーー》
いつの間にか雨が降り始め、雲がどんよりとしていた。
空(私)
(なんか嫌な天気だな…)
《ッ………プルルルル、プルルルル》
静かな一軒家に電話が鳴り響いた。
空(私)
もしもし。藤村です。
佐藤
もしもし。そちらは、藤村結衣さんという方のお宅でしょうか?
電話の声の主は男性だった。30後半ぐらいだろうか?
空(私)
はい…そうですが。どちら様でしょうか?
佐藤
失礼しました。佐藤と申します。それよりっ…!!!
空(私)
えっ…?
"貴方のご家族と思われる方が事故に遭われました。
確かにそう聞こえた。そこで切れてしまった。
空(私)
(えっ?嘘でしょ?朝は笑顔で話してたじゃん。なんで??)
まだ、信じられていなかった。
私は、家族の身分証と自分の携帯を握り締めて走っていた。
外はまだどしゃぶりでどんよりしていた。まるで彼女の心表すように。
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その頃病院では…
看護師A
大変です!すぐ近くの住宅街で乗用車とトラックが接触し、男性2名、女性1名、女児1名意識不明。
看護師A
いずれも、出血が酷い様子。
看護師B
ご家族と連絡は?!
看護師C
身分証を確認したところ、女性が『藤村結衣』という事が分かりました。通行人の男性が、連絡を取りこちらに向かわせている所とだそうです。
看護師B
そう。早く向かうわよ!
とても慌ただしくなっていた。
看護師A
…
看護師B
ご家族の方は高校生だそうです…
看護師C
そう…辛いと思うわ。