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リリエル

…うん、これでとりあえずの処置はいいわね

リリエル

片目で歩くの平気?

リリエル

セバスチャン

セバスチャン

…うん

ランダル

リリー

ランダル

セバスチャン平気?死なない?

リリエル

大丈夫

リリエル

瞼の皮膚を切っていたから血が止まらなかったのよ

リリエル

皮膚が薄いから血が止まりにくいのよね

ランダル

へー

ランダル

セバスチャンごめんね?鬼ごっこしてる時に驚いちゃったもんねー

話を聞いているとランダルが鬼ごっこの時にカッターを振り回していたらしい。

それが怖くて逃げてる時にセバスチャンは怪我をしたんだとか。

リリエル

リリエル

ダル、次からはもう少し人間に危険が少ない遊びをしなさいね

私にはこの注意喚起しかできない。

だって私は別にセバスチャンを助けてあげたいとかではないから。

そんなに優しい魔女ではないから。

リリエル

(…ごめんなさいね)

ルーサー

リリー、すまないね

ルーサー

空間魔法ですぐに来れたからとはいえ、こんな夜に…

リリエル

気にしないわ

ルーサー

相変わらず優しいね

ルーサー

でもその格好は刺激が強いからこれも羽織ってくれるかい?

そう言って渡してきたのは大きなローブ

ほんのりと森の香りがする、ルーサーのローブは私には大きいが、今これを受け取らないと拗ねるから私は素直に受け取った

キッチンにて全員に飲み物を配り、私は一息つく。

リリエル

あっ

リリエル

そうだ、セバスチャン

リリエル

今夜は私と一緒に寝ましょう?

セバスチャン

へっ?

ランダル

えー!なんで!?

ランダル

私と一緒に寝てよ!

ルーサー

ルーサー

…どうしてセバスチャンとかな?

リリエル

…簡単な話よ

リリエル

セバスチャンの身体になま傷が多いから身体の確認とさっきの傷は定期的に薬を塗ったほうがいいから一緒にいるってだけ

リリエル

…それだけよ

いつも通り淡々と話し、ルーサーを見る

ルーサーは分かりやすい。感情が出やすい

今は疑いと嫉妬が出てしまってるのか空気が少しピリついてる

けどそれを隠すように彼は笑って

ルーサー

セバスチャンを宜しくね?

ルーサー

リリー

リリエル

…分かったわ、ルーサー

リリエル

セバスチャンをお風呂に入れた後、私の部屋に来てもらった

けど、彼は借りてきた猫のように縮こまってソファーに座っている

リリエル

…とって食われる…って思ってるのかしら?

セバスチャン

え、い、いや

リリエル

ふふふ…気にしないで良いわ

リリエル

ここにきてすぐ怪我したり、ペットショップに売られてたりとか

リリエル

色々大変だったんでしょう?

リリエル

私の事も疑うのは普通よ

クスクスと笑って、私はセバスチャンの前にハーブティーを配る。

この客室には私の魔法薬もハーブも保存しているから自宅とほぼ同じことはできる

リリエル

(多分ルーサーが私といる時間を増やすためにしてくれてるのよねぇ)

セバスチャン

あ、あの

リリエル

なに?

セバスチャン

…さっき、何であの人と喧嘩してたんです、か

あの人と言われて誰のことだろうと思っていると、彼は緑のシャツを着たと言ったからルーサーの事を指しているのだと分かった。

先ほどの空気で喧嘩をしているとでも思ってしまったのだろう。

私は彼の隣に座って良いか聞き、隣に座りながら話す

リリエル

別に喧嘩はしていないわよ

リリエル

ただあの人嫉妬深いから…、セバスチャンと寝るって聞いて嫌になっちゃったのよ

セバスチャン

…それって…恋びー

リリエル

恋人、じゃないわ

リリエル

ただ長くこの森にお互い住んでるから…えーっと、人間で言う腐れ縁?ってやつかしらね

セバスチャン

この森に一体いつから…

リリエル

うーん

リリエル

よく覚えていないわ

リリエル

でももう何十年

リリエル

何百年も生きていると思うわね

歳なんてもう忘れてしまった。

覚えてもどうせ意味のない事だから

私は話を切り替えて彼に傷を見せて欲しいと言った

リリエル

…痣とか多いわね

リリエル

ここに来るまでの間でも酷い事があったの?

セバスチャン

ペットショップで…ちょっと

リリエル

そう

リリエル

塗り薬をするわね、少し冷たいけど我慢して

セバスチャン

…ありがとう、ございます

リリエル

…気軽に話してくれたら嬉しいんだけど…難しい?

リリエル

見た目だけなら私セバスチャンと同い年かそれより年下じゃない?

リリエル

あ、でもおばさんとか言わないでよ?歳はくってるけど若くはいたいんだからね

セバスチャン

…ふっ、ふふ…

セバスチャン

分かった

冗談をこぼして話すと彼は少しだけ笑ってくれた。

どうやら警戒心は少しだけ解けたみたいだ

夜、私は枕で簡易的な壁を作られながらも同じベッドで横になっている。

私は気にしないのだが彼が気にするらしいのでこの消去法をしたのだ。

リリエル

(…ハーブティーの睡眠薬が効いてるわね)

セバスチャンの頭を撫でてゆっくりと瞼の傷を確認しては塗り薬をする

昔より今の人間は免疫力も強くなったと聞くけどこの家の環境を考えると目元にウイルスなどは侵入したら危険だ

リリエル

私の魔法薬は強い

リリエル

…朝には綺麗になるからね

私はセバスチャンの頭を撫でてもう一度眠りにつく

少しだけ考えた案を頭の中で消しては思い浮かべながら

【Ranfren】アイボリー家と森の魔女

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