蝉の声が聞こえる
僕達はあてもなく彷徨っていた
水もなくなり視界が揺れだしていた
あれから1週間
僕達の別れはすぐそこに迫っていた
別れのカウントダウンが始まったんだ
警察官
いたぞ!
警察官2
捕まえろ!!
陸
紗良行けるか…?
紗良
どうだろ笑
5
ふと君はナイフを取った
4
紗良
君が今まで傍にいたからここまでこれたんだ。
陸
おい…何を言って…
嫌だ…
3
紗良
だからもういいよ。
陸
嫌だ…やめてくれ…
2
紗良
もういいよ…
嫌だ!!
1
紗良
死ぬのは…私1人だけでいいよ…
陸
やめ…!!
陸
あ…あぁ…
そして君は首を切った
まるで何かの映画のワンシーンだ
白昼夢を見ている気がした
気づけば僕は捕まっていた
君だけがどこにも見つからなくって。
君だけがどこにもいなくて…
2人で過ごすカウントダウンが
終わったんだ
陸
…暑い
そして時は過ぎていった
ただ暑い暑い日が過ぎていった
捨てたはずの家族も クラスの奴らもいるのに
なぜか君だけがどこにもいなかった
陸
紗良…
今でもあの夏の日を思い出す
僕は今も今でも歌っている
陸
2人で…一緒に…
君をずっと探しているんだ
君に言いたい事があるんだ…!
君の笑顔は
君の無邪気さは
今でも僕の頭の中を満たしている
頭の中を飽和している
誰も何も悪くないよ
君は何も悪くはないから
もういいよ
陸
投げ出してしまおう
そう言って欲しかったのだろう?
陸
なあ?