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そんなこんなで今私たちはフェリシアーノくん、ロヴィーノくんのお家に来ています。

フェリシアーノ

いらっしゃい〜!さっあがって、あがって!

おっ、お邪魔します!

頭に立派なたんこぶをつけたフェリシアーノくんがリビングまで手招きした。ちなみにたんこぶは先程ルートさんに殴られたものだ。

ギルベルトくんは残念ながら今日は番組の収録があるとのことで、来られなかった。

ルート

全く、新メンバーとして加わるんだぞ。こんな重大な事なぜ伝え忘れるんだ。

フェリシアーノ

だっ、だって、、加わるっていったって今日来たばっかりじゃんか〜

ゴツン

ルート

言い訳するな!大体菊が加わるのは昨日の夕方の時点で確定しているだろうが!!

フェリシアーノ

ヴェーー、、、ごめんなさぁい。

それにしても広くて、、、綺麗なお部屋ですね。額縁に飾ってある絵もとても素敵です。

フェリシアーノ

え!本当!?

は、はい。こんな立派な絵、いくらしたのです?

フェリシアーノ

ふふ、やだなぁ。これ俺が描いたんだよ〜

へぇ、、、えっ!?

フェリシアーノ

自己紹介の時に絵を描くのが趣味だって言ってたでしょ?

えっえぇ、ですがここまでお上手だなんて、、、

ルート

こいつの祖父、、、社長は昔、絵が得意でな。こいつが絵を描き始めたのはそれの影響だ。

社長が、、、多彩な方ですね。

フェリシアーノ

うんうん、俺の爺ちゃんは凄いんだ〜それにね!

「そこに誰がいるのか。」

ロヴィーノ

フェリシアーノ。

フェリシアーノ

!!!

ルート

!!!

!!

本来の目的を忘れかけていた瞬間その目的が声をかけた。

ロヴィーノ

っ、、、お前はムキムキジャガイモ野郎。てことはまた連れ戻しに来やがったのか。何回も言ってんだろ。俺は、、、、、、って

ロヴィーノ

は?

っ!

こちらと目があったロヴィーノくんは一瞬驚いた顔をされ、みるみるその顔は青ざめていった。そして、一言。

ロヴィーノ

お前、、、女を連れてやがったのが?

、、、

!?

フェリシアーノ

は、え!?兄ちゃ、違っ

ロヴィーノ

ふざけんな、ふざけんな、コノヤロォオオ!!!俺に散々恋愛はダメだのアイドルなんだから我慢しろだの偉そうな事言いやがった癖に!!!自分はいいのかよ!?

ルート

おっ落ち着け、菊はっ、、、

ロヴィーノ

はぁ!?名前菊って言うのかよ!!可愛いじゃねーか。なぁ、菊あんなバカ弟より俺にしないか。

わっ

ロヴィーノ

おっと、すまねぇベッラ。怖がらせる気は、、、

私はっ!!!

ロヴィーノ

ん?なんか声が

「日本男児ですからぁぁあ!!!」

ロヴィーノ

、は?え、、、、男?

そうです、正真正銘の男です!

ロヴィーノ

声が太い女じゃなくて、、、

違いますからっ!!!

ロヴィーノ

ちっ

ロヴィーノ

ちぎぃぃぃぃいいいいい!!!

あっロヴィーノくん!

フェリシアーノ

兄ちゃん!!

ロヴィーノくんは勢いよく出てきたと思ったら嵐のように去っていってしまった。

バタンっ!!!!と、 向こうでドアの閉まる音。

閉じこもってしまいましたね。

フェリシアーノ

ごめんね、菊。

いいえ気にしていません。

フェリシアーノ

本当に?

えぇ、全く。

フェリシアーノ

気にしてないような顔には、、、

本当に微塵も気にしてなんてないです。

フェリシアーノ

そ、そっか。じゃぁ俺、とりあえず兄ちゃんの部屋に行って説得してくるよ。ちょっと待ってて。

ルート

それなら俺たちも、、、

くいっ

ルート

っ、?

あの、、、ルートさん。

ルート

えぇと、どうした?本田。

わ、私って、、女性に見えますか?

ルート

あっ、べべ別にさっきのを気にしてるわけではなくてですね。たんなる疑問というか、なんというかっ、、、

ルート

そ、そうか。

それで、、、

ルート

えーー、、、そう、だな。

じぃっとルートさんを見つめる。ルートさんは目をそっとそらして

ルート

見え、、、

見え?

ルート

、、、ない、、な。見えない。

!!

ルート

おっお前はどこからどう見てもたくましい男だ。

そ、、そうですよね!!

すみません、変なこと聞いてしまって!

きっとロヴィーノくんは女性不足で重度の幻覚見ちゃってただけなんですよね!

ルート

あっ、あぁ、、、。多分な。

ルート

それより本田、、、。

はい?

ルート

その、、、近いんだが、、、。

え、、、、ひゃっ!!

いつの間にやら私らしからぬ距離でルートさんに近づいてしまっていたようだった。私はバッと離れて俯く。 恥ずかしい、、、

す、すみません!ルートさん。

ルート

いっいや!気にしなくて良い!!日本人はあまり距離が近いことはないと聞いていたから、、、驚いただけだ、

すみません、、、お恥ずかしい。

ささっ、フェリシアーノくん達のところに、、、

「出てけ!!!」

っ、、!?

ルート

!!

ロヴィーノくん?

ルート

なんだ?本田、行ってみるぞ。

はい!

ルート

お前ら!!!何をっ、、、

フェリシアーノ

なんで!!!なんで、兄ちゃんはいっつも自分勝手なの!?少しくらい話し合おうよ!!

ロヴィーノ

うるせぇ!黙れ!!なんなんだよ、お前!離せっこの野郎!!

ルート

おい!!辞めないか!!

言いあう2人をルートさんは止めにかかる。

お、落ち着いてください。どうしたんですか、、、?

ロヴィーノ

どうしたもこうしたもねぇよ!!

フェリシアーノ

ねぇ、少しくらい俺の話を、、、

ロヴィーノ

お前と話すことなんか、、、俺のことなんにもわかんねーくせにっ、、!!

フェリシアーノ

わかんないよ、、兄ちゃんの事、兄弟なのに全然、、、わかんないよ!!!

ロヴィーノ

っ、、、しつけぇんだよ!!!

バシっと、ロヴィーノくんはフェリシアーノくんの手を払う。

フェリシアーノ

っ、、、!

ロヴィーノ

あ、、。

ルート

お前ら、少し頭を冷やせって、おい!フェリシアーノ!!

バッと駆け出したフェリシアーノくんをルートさんは追って行った。

そして残された私たち2人。

(待ってください、気まずすぎます。)

俯いたロヴィーノくんの顔を少し覗く。

あの、、、ロヴィーノくっ

!!

すると彼の目からはポロポロと涙が溢れていた。

えっと、その。

ロヴィーノ

っ、、あっち、、いけよ、、、。

、、、

ねぇ、ロヴィーノくん。

少しでいいんです。お話をしませんか?

ロヴィーノ

なんでお前と、、、

ロヴィーノくんのことが知りたいからです。

ロヴィーノ

、、、。

ロヴィーノくんは黙ったままコクン頷いた。

そしてドアをパタンと開けて私を自室に招っ、、、

招、、、いてくれました。

とても、、、何というか、、色んなものが沢山あるお部屋で、、、

ロヴィーノ

きたねーっていいたいんだろ。

いっいえ、そういう訳では、、、

足の踏み場がないという言葉にこんなにしっくりくるお部屋です。

ロヴィーノ

いいんだよ、俺はどうせこんなんだ。

、、、。

ロヴィーノくん、よければ先程フェリシアーノくんと何があったか話してくれませんか。

ロヴィーノ

、、、、。

(やっぱり嫌ですよねぇ、、、。)

そりゃそうだ、初対面の私にロヴィーノくんが早々心を開いてくれるわけがない。

そ、それにしても、、、今日はいい天気ですねー。

ロヴィーノ

今日は曇りだ。

あっ、、、

えー、、、好きな食べ物とかあります?

ロヴィーノ

、、、、ピッツァとか。

ピザ!!美味しいですよね!

ロヴィーノ

ピッツァだ、このやろー。

ぴっざ?

ロヴィーノ

違う、ピッツァ。

ぴったー。

ロヴィーノ

あー面倒くせぇ。

すっすみません。

心を開いてもらうどころか不機嫌にさせてしまいました。どど、どうしましょう。

ロヴィーノ

なぁ。

えっ、はい!

ロヴィーノ

お前は、、、なんでSUGIKに入ったんだ。

!!

、、、何ででしょうね。

私が1番知りたいですよ。

ロヴィーノ

はぁ?お前が入りたいから入ったんじゃないのかよ。

そうなんですけど、、、

私は、アイドルなんてなるつもり全然なかったのに、、、。もう30といういい歳ですしね。諦めてたんです。

ロヴィーノ

さっ30!?

なんなんですかみんなしてその反応。そんなに子供っぽいですか?

ロヴィーノ

いっいや、別に、、、

ロヴィーノ

じゃなくて、それって元々アイドルになるのが夢だったのか?

えぇ、ある人とトップアイドルになる、、、なんて子供じみた約束をしていました。

けれど、それも過去の話。アイドルは見るだけで十分です。なんて、思っていたのに

貴方の弟さんの熱心さと、まだ心に残っていた夢に気づかせてくれたギルベルトくん。

まだ、目指していいんだって、、、

思わせてくれたんです。

ロヴィーノ

そうか、、、。

ロヴィーノくんは確か、、、

ロヴィーノ

女にモテたい。

ロヴィーノ

人気者になりたい。

ロヴィーノ

チヤホヤされたい。

ロヴィーノ

しょーもねーだろ。

、、、

ロヴィーノ

俺、アイドル辞めるんだよ。

え?

ロヴィーノ

さっきアイツとはその事で揉めた。話し合った方がよかったんだろーな。けど、つい意地を張っちまった。

ロヴィーノ

それに、こんなメチャクチャな理由でアイドルやるなんて真面目にやってるアイツらに悪いだろ。

ロヴィーノ

それに、俺は楽してアイドルになれたんだ。この世の中には沢山の血の滲むような努力をしてなれなかったやつだっているのに。

ロヴィーノ

俺にアイドルをする資格なんてねーよ。だから、辞める。

そう、、ですか。

ロヴィーノ

あーあ、ちょっとはアイツとバカ弟と距離が縮まると思ったんだけどな。

あるじゃないですか、アイドルをする理由。

ロヴィーノ

え。

貴方はまだ続けたいのでしょう。アイドルを

ロヴィーノ

はぁ?何でそうなんだよ

幼い頃はフェリシアーノくんとは離れて暮らしていたと聞きました。だからこそ、その分2人でわかりあっていたいと思ったのではないですか。

フェリシアーノくんをもっと、、、知りたいと、わかりたいと、大切な兄弟だから。

ロヴィーノ

!!

それにね、ロヴィーノくん。どんなメチャクチャな理由だってロヴィーノくんが誰かを笑顔にしていた事、元気づけていた事、勇気をもらった人がいるのは紛れもない真実です。

そんなファンにもロヴィーノくん自身、救われていたことがあったはずです。

ロヴィーノ

それは、、、でもっ、俺はもう

辞める、、、止めはしません。でも、私はロヴィーノくんにアイドルをやめてほしくないです。楽をしてアイドルになった?いいえ、私はずっと貴方達を見ていたからわかります。

ロヴィーノくんの歌もダンスも確かに元からの才能もあったかもしれない。けれどそれをこの半年という短い期間でもっと伸ばした。それら紛れもない貴方の努力です。

ロヴィーノ

っ、、、。

それに比べれば私なんてっ、、私なんて、、

あれ、いけませんね。最近は涙線が緩む。

こんなおじさんが、、、偶然、見つけてもらえただけで、それで、

ロヴィーノ

なん、だよ。

ロヴィーノ

お前まで泣いてんじゃねー、、よ、。

だって、ロヴィーノく、んが、、

辞めるって、言うから、、、

ロヴィーノ

辞めたくねぇよ、、、。

ロヴィーノ

フェリシアーノの事、まだ全然、おれ、、わかってない、、、。ケンカしたまんま、、だし、、。

じゃぁ、、辞めなければいいんです。

ロヴィーノ

でも女と付き合いてぇんだよぉ、、!

それはっ、、、どちらの思いが強いかようく考えなさい!

ロヴィーノ

うぅ、、フェリシアーノだよ、コンチクショぉ、、、

なら、なら、、、もう少し続けてみませんか。

それに、アイドルはファン全員恋人ですよ。

ロヴィーノ

!! さっ、、最高じゃねーか。

あっ、キスとかはいけませんけどね。

ロヴィーノ

やっぱ最悪だ。

もうっ、どっちなんですか。

ロヴィーノ

うるせー、、、。

涙が乾いてきたころ、、、私たちはいつのまにか笑顔になっていた。

あとで一緒に、フェリシアーノくんのところに行きましょう。

ロヴィーノ

、、、おう。

ルート

と、のことだ。フェリシアーノ。

フェリシアーノ

、、、うん。

フェリシアーノ

俺も、、俺ももっと兄ちゃんのこと知りたいな。

ルート

そうか。

ルート

なら、後でそう伝えればいい。

フェリシアーノ

、、、うん!そうだね!

続きです!(雑絵一枚あります。)

誤字などがございましたらすみません。

セカキクアイドルパロ

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