莉子
…
無言で点滴が吊り下がったあの台をゴロゴロとろがし歩く。前よりは歩けるようになったかな。
莉子
う”っ、
数十歩も歩くと吐き気がし、口元を抑える。
片手をイルリガードル台の握るところを握りながらうずくまる。
吐き気がとてつもなくする。 調子乗ってしまった。
莉子
っ”、
フョードル
?
フョードル
莉子さん?
フョードルくんがこっちに駆け寄ってくるのが見える。
でも私はだんだん意識が遠のきフョードルくんが私の肩に手が触れた頃には私の意識はなかった。
目が覚めると病室のベッドだった。
起き上がる頃にはもう夜だった。
看護師
莉子ちゃん!
看護師
莉子ちゃん倒れてたんだよ!?
莉子
誰が…
真っ先に浮かんだ質問は誰がここまで運んだか。
その人にはお礼を言わないといけなかったから。
看護師
ああ、それなら
フョードル
僕が運びましたよ。
莉子
!
確かにフョードルくんが1番近くにいたが、人を呼ぶだけで運んでくれるとは思っていなかった。
莉子
…ありがとう笑
フョードル
それにしても、
フョードル
身長いくつですか?
莉子
えっと、
莉子
149cm…
フョードル
体重は?
莉子
37…キロ、
フョードル
…痩せすぎです。
莉子
…だって、
食事が喉を通らないから、
仮に通っても、全部でちゃうから。
莉子
…やっぱいいや、
莉子
ありがと。
莉子
…
夏の風はどうしても冷たくて、
みんながJKを楽しんでる間に私は屋上の夏風に当たっている。
莉子
みんな今頃楽しんでんのかなぁ、、
看護師
莉子ちゃん。
看護師
お兄ちゃん来たよ。
莉子
、はーい。
嬉しいような悲しいような、
月一でしか来てくれない兄が来てくれるのはどうしても辛くて、
嬉しいけど内心は悲しい。
莉子
そりゃ忙しいのはわかってるけど、さ…