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私にとって、彼女は大切な人だ
ずっと閉じこもっていた私を
外に連れ出してくれた
グルッペンさん達に会わせてくれた
私は本が好きだ
そして、彼女も友人として好きだ
ずっとずっとずっと
傍にいたかった
彼女の方が上で私は彼女の下でいい
地位なんか、無ければいいとまで思ったこともある
エーミール
エーミール
トントン
トントン
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
トントン
エーミール
本部から徒歩圏内で行ける海辺
先輩は海が好きだったはず.......
エーミール
エーミール
エーミール
私と彼女しか知らない
一年中枯れることを知らない花が咲く場所
そこにはなんてたって
先代達のお墓がある
公に出されているお墓は総統のみで、場所は軍内の共同墓地だが、本来はこの花畑にある
他幹部のお墓もある中 前総統のお墓前に見覚えのある 髪が見えた
ピンクの長い髪が、俯き肩を揺らしている
エーミール
エーミール
彼女は返事をしない
彼女は何かあるとここに来る
戦争で死者を出した時
判断ミスで仲間を失いそうになった時
理由は様々だ
彼女の精神は、先代にある
先代達が彼女の精神を壊し、彼女の精神の支えである
こんな、皮肉はないだろう
死後も手放すことをしない
手放すことすらできないのだから
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
先輩が、私たちに教えてくれた 先代達との関係
恩師が先代達の恩師を裏切った事
知らない間に加担させられていたこと
弁明する余地もなかった事
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
エーミール
彼女はふらりと立ち上がった
顔は見えないが、千鳥足で花畑の奥に進んでいく
エーミール
彼女は私の声が聞こえていないのかどんどん進む
エーミール
エーミール
トントン
エーミール
トントン
エーミール
トントン
エーミール
エーミール
絶対に逃がしませんよ
あなたを覆う大きな壁を壊して
私たちの傍に
いえ
私の傍にいて
私は貴女がいなきゃ
何も出来ないんですから
だからあなたも
先代なんかじゃなくても
私が、私たちがいれば
大丈夫ですよね?