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14 - 余命2週間(紫桃)

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2021年04月16日

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君がこの部屋にいないと

俺はこの部屋にいる意味がない

戻ってきてよ

なーくん

一ヶ月前

コンコン

さとみ

なーくん

なーくん

どうしたの?

さとみ

いや、

さとみ

仕事終わったかなって、

なーくん

んー

なーくん

まだ、、だけど、

さとみ

そうなんだ

さとみ

終わったらさ、

さとみ

ちょっと俺の部屋に来て?

さとみ

話があるの

なーくん

あ、うん

なーくん

分かった

偶然なーくんの部屋で見つけた

これを見た時は

心臓が止まるかと思った

でも、なーくんだったら

絶対俺に教えてくれる

そう、信じてる

いや、

そう、信じたかった

コンコン

さとみ

はい、

なーくん

どうしたの?

なーくん

話って、

さとみ

あの、さ、、

さとみ

これ、

なーくん

ぇ、、、ツ

なーくん

え、なにこれ、

なーくん

なんでこれがここに、、、

さとみ

ねぇ、

さとみ

これって、ツ

さとみ

診断書、だよね?

なーくん

いや、

なーくん

なんで、これがここにあるの?

さとみ

いいから答えて、ツ

なーくん

、、、

なーくん

そう、だね

さとみ

こ、ここに書かれてる

さとみ

余命2週間、って本当なの?

なーくん

そう、だよ

なーくん

うん、、、

なーくん

本当だよ

さとみ

っ、、、

さとみ

なんで、、

さとみ

なんで言ってくれなかったの?

さとみ

この診断書の日付けが1週間前、

さとみ

だから、なーくんの寿命は

さとみ

あと、1週間、

なーくん

だって、

なーくん

さとみくんを、、

なーくん

悲しませたくなかった、

さとみ

なに、それ、

さとみ

俺は今すごい悲しい、

なーくん

うん、、、

なーくん

ごめんね、、

さとみ

っ、、、

さとみ

ポロ

さとみ

どこにも行かないで、ツ

さとみ

ずっと、ツ俺のそばにいて、ツ

なーくん

っ、、、

なーくん

ごめんね、ニコッ

なーくんはずっと謝っていた

ずっとなーくんと一緒にいたい

でも、そんなことは叶わない

そんなの分かってる

別れはいつも急にくるって事も

さとみ

ごめん、、グズッ

さとみ

ちょっと、トイレ行ってくる、、ツ

なーくん

う、ん、、ニコッ

ゴトッ

さとみ

ビクッ

さとみ

は、、

さとみ

なーくん?

さとみ

嘘、、うそ、だ、、ツ

さとみ

なーくん、ツ

さとみ

なーくん!

先生

残念ながら、、

先生

もう、

さとみ

ポロ

さとみ

なんで、、、ポロ

さとみ

あと1週間あるんじゃなかったのかよ、グズッ

さとみ

なーくんは、、

さとみ

俺が目をほんの少しだけ、

さとみ

ほんの少しだけ離した隙に、、、

さとみ

どうしてなんでしょうか、ポロ

さとみ

まだ1週間、有余があったはずなのに、

先生

さとみさん、、、

先生

ななもりさんは検査をする時にいつもある話をしてくれます

さとみ

グズッ

先生

そんな彼が必ず最後に言うことがあるんです

なーくん

先生、、

先生

はい?

なーくん

さとみくんは俺のことが大好きだから、俺の死ぬ所を見たら

なーくん

さとみくんはもう、前に進めなくなると思うの、

なーくん

だから、

なーくん

死ぬ時はさとみくんが見てない時に死なないと、ニコッ

先生

これは、私の勝手な憶測ですが、

先生

彼の病気を知ったあなたは決して彼から目を離さない、

先生

だから、

先生

あなたが目を離す最後の瞬間に

先生

自らの意思で命を絶った。

先生

彼は、自分の命よりあなたのこれからを考えた、

先生

彼は、最後まであなたの事を、

先生

心から愛していたんですね、ニコッ

さとみ

そんなの、ツ

さとみ

許せるわけないじゃん、グズッ

さとみ

人は、死にたい時に死ねるもんじゃないでしょ、ツポロ

さとみ

絶対に許さないから、ポロ

ねぇ、早く帰って来て

そして、俺に向かって言って

前に進まなきゃダメでしょって、

なーくん

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