兄弟の夏休み

夏休みにも入り、 2つ上のお兄ちゃんとも ゲームざんまいの毎日

この日もいつもみたいに ゲームしているときだった

カチャカチャとボタンの 押す音が響く中突然 投げられた爆弾に コントローラーを落としそうになる

やっとゲームが終わり lossという文字が画面に映ったが そんな事より智の発言の方が 頭に入ってきて 咄嗟に言い返す

少ししょんぼりしながら そう言えばふっと笑い声が 聞こえたあと、 頭をわしゃわしゃと撫でられる

治した寝癖がまたぴょんと出てきて ショックだったが 言っても無駄なことは 分かっていたため我慢する

んー、とあまり聞いていないように 返事をしている本人だが、 実はかなりモテている

顔も良ければ、頭も良い。 運動神経も勿論の兄に 引かれる女子は 居ないんじゃないかと思うほど 完璧男だ。 告白も日常だろうに．

すると少し考えるような 素振りを見せ、 なんでだろうな と濁された

いつまで経っても お子さま扱いしてくる智を 少し睨んで見るが、 頭を撫でられ流された

瑠宇の頭に手を乗せたまま そう微笑む智に理解が出来なくて 頭の中がハテナで埋まる

そう言ってみるものの まぁまぁ、と言われるだけ

少し困ったように 眉を下げられたが そこまで鈍感ではないと思う

突然真剣な顔で言われ 色んな意味でドキッとする

少し沈黙があり、 智がぷッと吹き出す

そーゆーとこだぞ と 言われどうゆう事と聞こうと したが次のゲームいくぞと またTV画面にゲームスタートの 文字が映る

崩していた体勢を直し 急いでコントローラーに 手をつける

タイムロスがあったせいで かなり智とも差がついてしまい 真剣に操作する

瞬きすら惜しいと 画面を見ていると 不意に名を呼ばれ気が緩む

そうは言うものの 返答もなく、ただのちょっかいかと また集中しようとした時だった

一瞬のことに追いつけず、 ありきたりな母音が 口から零れる

気づいた時には 智の顔が目の前にあり 唇には何かが当っている感触

ゆっくり離れたのが 智の唇だと分かり 持っていたコントローラーを 落とす

一、二秒のはずだったのに 長く感じて、ドクドクと血液が 脈打ち顔に集まってくるのが分かる

自分の口元を手で覆いながら 智の顔を見るが、余裕そうな顔で ニコッと笑みを見せられ余計に 顔が熱くなる

そう言い指さした画面には またlossと出ており 少し悔しくなる

ちょっとした怒りと まだ止まらない胸鳴りを 抑えながら言うも 呑気にキッチンへと 歩き出す智

もう智にぃと ゲームしません!!!!///

その2週間後には こんなことも忘れて ゲームしているのは内緒＿＿．