stxxx
nmmn
黄青 青黄(寄り?
最終話
だけど僕の願いとは裏腹に 彼は何度も僕の家に訪れた。
それもプリントを渡すだけではなく 雑談をしたり、
無意識に人が話すと 耳を閉じてしまう僕だったけれど
彼の声からはなんだか怖い感じが しなくって、
気付けば彼の面白おかしい話を 聞くのを楽しんでいた。
青
そんなふうにあたり前のことを 自慢げに話す彼が面白くて
黄
ついに閉ざしていた 喉から笑いが溢れていた。
自分でも驚いた
でもそれ以上に彼の方が 僕の反応にびっくりしたのか
彼はえっえっと言いながら 僕に質問攻めをしてきた。
僕は答えなかったが 彼は上機嫌のまま帰って行った。
黄
なんでそんなに僕に構うのか なんてわからなかった
ただ
彼みたいな人が友達だったらな
そう思った。
でもそういう人から程 裏切られるのが怖いから、
僕はまた殻にこもる。
その日は傷をつけるのを忘れるように 眠りについてしまった。
彼はそれから 平日は必ず僕の家に来た。
そして何度も僕に楽しくて面白い彼の世界を教えてくれた。
黄
黄
青
黄
やっぱり踏み出すのは怖かった
暗い部屋にやっと 光が差し込んだかと思えば
その光は僕を攻撃するように 当たってくる。
眩しくて、輝かしくて とても僕には踏み入れられない世界
鏡を見れば反射して映る 自分の気持ち悪い姿
どうしても外に出るのが 怖くて仕方なかった
だから僕はまた殻に閉じこもった
それなのに
青
黄
青ちゃんは僕にそう言った
確かに地声は 少しがさついているかもしれない
でも少し高さを調節すれば
あんなに綺麗な声が出せるのに何故そんな風に言うんだろう。
僕はそんなことばかり考えていた
けど彼は
いや 青ちゃんは
僕が貴方の声を 綺麗だと言ってくれたから
自分の声が大好きだと誇れる ありがとう。
そう言った
その一言でこの人なら大丈夫だって そう思えた。
僕は誰かに認めて貰うんじゃなくて
僕自身に認められて 好きになって欲しかったんだって。
黄
黄
黄
青
黄
黄
黄
黄
青
やっと認められた 僕の大好きな声
そして
黄
黄
黄
青
青
僕自身の存在
ひとりじゃ向き合いきれなかった
でも
黄
黄
黄
僕は笑顔でそう言い切った。
彼がそう言ってくれたように 僕もまたそう言うんだ
そうすると彼は 可愛らしい目を更に丸くさせ
僕に抱きついた。
今度は彼の方が嗚咽を漏らしながら 泣いていたけれど
僕はそんな彼を撫でるような形で 抱きしめ返した。
そしてしばらくして 落ち着いた彼に僕は言った。
黄
次の日 僕が朝 黄くんの家へ迎えに行くと
黄ママが泣きながら 僕達を見送ってくれて、
校門前では先生が号泣していた。
そして僕も
青
黄
友達を紹介した!!
桃
赤
黄
まだ微かに 震えている動作がある黄くん
でも吐き気や頭痛は 起こっている様子がない。
彼はきちんと学校に来ている そしてやり直そうとしている
悔しいけど僕は黄くんの為にも 見守っているしかない
それにあの日君が見せてくれた 目の輝きを失いたくない
桃
青
桃
青
桃
桃
赤
黄
青
桃
青
黄くんがみんなと仲良くなることは そりゃ..いいことだけど
少し気に入らない自分もいる。 それは否定できない
それに僕のこの気持ちはいつか忘れかけた時に言うつもりだし
今は黄くんの心の回復準備への邪魔になるだろうから。
僕はただ彼が笑っているだけでいい
それだけで充分なんだ。
放課後 僕達はふたりで帰った
青
僕がそう聞くと 少しずつ緊張が解けていく黄くん
黄
青
嬉しそうに話す彼が愛おしくて つい抱きしめたくなる
彼のこの笑顔を学校内で 知っているのはきっと僕だけ。
でもきっとこれから増えていくんだろうな。なんて考えてしまう
僕が少し上の空で ほかのことを考えていると
黄
青
黄
黄
僕の手を握って 黄くんは耳を赤くしながらそう言う
言葉の意味を理解した僕も段々と顔全体が赤くなっている気がする。
青
青
胸の高鳴りが止まらない
だってそうなら、僕は迷わず..
黄
黄
青
まだこの感情を 完全に理解するのは難しいけれど
きっと、お互い心が完全に開きあえる日は遠くないから
伝えるのはそれからでいい。
僕はやっぱり馬鹿だ
勉強もできない 黄くんのことも完全理解できない
そして黄くんは弱い
心も体も 触れようとすれば簡単に壊れる
でもふたり一緒ならどうだろう
これは馬鹿な僕と弱っちいお前が
はじめの一歩を踏み出すための 物語だ。
おわり
長らくお待たせしました。
本日をもって馬鹿な僕と弱っちいお前の連載は完結しました。
御愛読して下さった皆様には深く感謝を申し上げます。
その後のプチ設定 桃赤 → 気付いたら付き合ってる 青黄 → 桃赤の助けあり交際 青くん → 勉強の仕方が悪いだけで要領はいいので黄先生のお陰で成績上位入りを果たす
コメントをくれたり ハートを押してくれたり
それが大きな励みとなりました
本当にありがとうございました。
コメント
5件
かなちゃんの言葉選びといい、場面の展開といい全部全部綺麗で、終わりまでしっかり綺麗だから見入っちゃったよ🫠 連載お疲れ様でした !!!!! 🙌🏻 私も頑張んないと ... 🥺 (
好きすぎたほんとにこのストーリー もうかなちゃの作品見るのはやめられないっすよね😭😭😭
えやばい感動えやばい過去一すきこちらこそこんな素敵な作品読ませていただきありがとうございましたm(_ _)m