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アメリカ
あれから数十年後。
最愛の初恋相手が、亡くなって。
俺は、なんとか彼の言う通り生きていた。
アメリカ
…本当に、
平和だ。
ふと、曲がり角を曲がると、
誰かにぶつかった。
アメリカ
ぼーっとしていたからだろうか、どんな人がぶつかったのかすらわからなかった。
アメリカ
俺はそいつを見た瞬間、絶句した。
だって、そこにいるのは。
あの日目の前で死んだ、ソ連だったから。
アメリカ
ソ連
どこも、欠けちゃいない。
いや、恐らく奪った右眼は彼の眼帯の下に隠されているんだろうが...
アメリカ
ソ連
ソ連
彼の瞳から、動揺が見える。
困ったように笑うと、俺も釣られて笑った。
…が。
どうしてこうなったかはわからないが、
そうなったなら言わないといけないことがある。
アメリカ
ソ連
アメリカ
ソ連の左手を取る。
正直、迷いはしたが、
俺は意を決して彼に言った。
アメリカ
アメリカ
アメリカ
ソ連
アメリカ
アメリカ
深呼吸をする。
ソ連は相変わらず無表情だったが、
顔が赤かった。
それは、自身の肌のせいなのか、少し寒いせいなのか、
はたまた_______俺のせいなのか。
それは、自意識過剰だろうか。
アメリカ
その言葉を言おうとした刹那。
ソ連は俺の頬に触れ、その言葉を封じるようにキスをした。
触れるだけのキスなのに、
永遠にも感じられるくらい長かった。
やがてソ連が顔を離すと、俺は不完全燃焼により頬をぷくっとわざと膨らませた。
アメリカ
ソ連
ソ連
サファイヤのように綺麗な彼の瞳が、俺の瞳をまっすぐ見つめる。
不服だったが、無言で頷いた。
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連
ソ連
アメリカ
アメリカ
今度は、俺がソ連にキスをした。
アメリカ
ぶくぶく、ぷくぷく、ぼこぼこ。
そんな水の音と同時に、眼を覚ます。
…が、言葉は発せられない。
アメリカ
ふと、手になにかを握っている感覚があった。
手を見てみると...そこには、
彼の破片があった。
アメリカ
俺は今、
氷の張った湖の中にいる。
…彼の元へと逝くために。
あれは恐らく…夢だ。
そもそも、死んだ者は生き返らない。
それは、国であっても…同じなのだろう。
アメリカ
息が苦しい。
無理やり瞳を交換した右眼も、じんじんと痛い。
意識が再び途切れる直前で、俺は頭の中で呟いた。
アメリカ
アメリカ
ぷつり、と。
俺の脳は、そこで停止し、
俺の記憶も視界も、全て終わらせた。