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わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
*諸注意* この短編集はnmmnというジャンルに属しています。 ご本人様や現実の出来事には一切関係しておりませんので、悪しからず。 BLなど、一部の方にとっては不快に感じられる描写も多く含むため、苦手な方はブラウザバック等の極力この作品を読まずに済む回避方法をお勧めします。 転載や自作発言など、マナーが悪いとされる行為はしないようお願いします。 私のためにも、あなたのためにも。
わっふる雨
甘夢れむ
キーボードをカタカタと鳴らしながら、ため息を吐いた。
何を隠そう、徹夜でPCに向かい続けているのだ。そりゃあ、ため息の一つや二つくらい吐きたくもなる。
目は霞む。背は反らすたびバキバキと音を立てる。肩なんて絶対凝ってる。 いくら社会の家畜とはいえ、自分も割と普通の人間らしいのだ。
〜♪
甘夢れむ
着信音が鳴ってすぐ、ゾンビのように手を伸ばしてスマホを取る。
上司なのか取引先なのかわからないが、そのスマホを耳に当てた。死にかけの声をなんとか変えて。
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
想定外すぎる。
てっきり仕事の電話だと思ってたから、向こうから聞こえてきたのがしのの声で、鳩が豆鉄砲を食ったような返事をしてしまった。
しの
甘夢れむ
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
甘夢れむ
ベランダの窓を開けた途端、凍るような冷たい風が肌を撫でた。
部屋の温もりに慣れた身体には、あまりに毒のような冷たさである。
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
都会の空は、深夜とはいえ街明かりに負けて、大抵の星が見えない。
そんな空に、大したものなどない気がするのだが。
甘夢れむ
なんだろうか。
まるい、まるい、大きなもの。
白くぼやりと光って、夜空の黒を優しく包んでいる。
とてもじゃないけど、目が離せない。
いや、離したくない。ずっと、ずっと、見ていたい。
これは、なんだろうか。
月だ。
しの
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
甘夢れむ
しの
通話終了ボタンを押し、静寂が訪れたかと思えば、車の走行音が聞こえてきた。ここは都会だ。
だけど、今も光る月のおかげか、そんな都会は少しだけ色付いたように思える。
甘夢れむ
ため息を吐いた。
でも、それは月を見る前のものとはだいぶ違っていた。
夜空の黒を包む白い光の月のすぐ真下でついたため息は、月の光を反射しながら白く色付いたのだ。
甘夢れむ
甘夢れむ
しの
そう言い終わると、ツーツー、と電話の切れた音がした。
しの
俺は、耐え切れずその場にへたり込んでしまった。
しの
『__月、綺麗だね』
しの
そうじゃない。そういう意図じゃないのは、どう考えたってわかること。
わかること、なんだけど。
しの
普段のれむの声だったなら、まだあの言葉がよぎるくらいで済んだかもしれない。笑い飛ばせたかもしれない。
ふと零れた声だったからなのか、純粋に月を感嘆した声だったからなのか。
よくわからないけれど、今もまだドキドキしている心臓は、あの言葉が俺にとってどれほどのものだったのかをわからせるのだ。
寒さに痛むはずの耳が、熱い。
しの
しの
そのため息は、ふわっと空に浮かぶ。
しの
ため息を辿った先には、同じように白いあの月があったのだ。
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨
わっふる雨