織田作が此の世を去って四年。
私はポートマフィアに追い出され、探偵社に入り事件を負う日々
ポートマフィアは粛々と勢力を上げ、国外のマフィア共を蹴散らし、横濱に束の間の平和が訪れる。
斯々然々で私は孤児の敦くんを拾い、織田作との約束も守れそうだよ。
なんて思ってた。
敦くんは、囮捜査で亡くなった。
完全に私の落ち度。何時の間にか建物の設計図をすり替えられ、相手側が私達の作戦に気付き、作戦を変更され、
其れでも時間が惜しいからと、敦くんを突入させた。
相手の奇襲と罠で私達の完全敗北。
太宰
風呂場の天井を見上げて溜息を一つ。
数週間前の話なのに昨日のことのように思い出す。
太宰
太宰
頭の中は「判らない」に埋め尽くされ
泪が溢れてくる。
敦くんを殺した罰。織田作との約束を破った罰。
私は悪い子だ。
太宰
風呂の中で私は腕を切った。
透明なお湯に赤い煙が立ち昇り、
痛みというか快楽に浸かりながら私は私を罰する。
心の中で「死んでしまえ」と連呼する。
太宰
太宰
自分自身に呪いをかけて何回も、何回も刃物を腕に当てては引く。
赤く染まった湯船に泪が一滴落ちた。
太宰
その一言は敦くんに対して放った一言でもあって、織田作に対してでもある。
殺してしまった敦くんに御免。 こんな私を活かしてくれた織田作に御免。
嗚呼っ。永遠と湧いてくる罪悪感から逃れたい、でもこんな私に罰を与えたい。
殺したい!!
試しにカッターを首に当ててみた。
力を入れて、手前に引くだけ。
其れだけなのに手が震えて力が入らない。
太宰
再びカッターを強く握りしめ、引こうとした。
太宰
今は、怖くて出来ないや。
敦くんと、織田作を裏切ってしまいそう。
私は首からカッターを離し、腕に当てる。
中也
中也
さっきから何回もインターホンを押しているのに出てくる気配が無い。
仕方ねぇと思って絶対に使うなと云われた合鍵を使って家に上がった。
中也
中也
中也
リビングンの電気をつけて、荒れた台所も片付けてどっかに隠れてる太宰を探すことにした。
太宰
湯船は有色透明な赤色に染まった。
其れでもまだだと思い、一心不乱に刃物を、引き続けた
私の腕はズタズタで古い自傷もあってボコボコ
其処から又自己嫌悪が湧き上がり刃物を、引く手は止まらない。
中也
中也
何時の間にか中也が立っていた。夢中で気付かなかったのか?否多分暫く居た。
私は溜息をついていつもの笑顔で「まだ切りたい」っと
中也
そう云って私の頭にタオルを投げつけた。
中也
太宰
中也
太宰
着替えて、リビングに出ると中也は我が物顔でソファーに座っていた。
そして私を隣に座らせ何も言わずに腕に消毒液をかけ始めた。
太宰
太宰
中也
太宰
中也はなんで切ったとしか云わない。
私は少し濁して「不安だった」っと
中也
中也
太宰
中也
中也
図星だ。少し動揺した。
中也は私の動揺を見逃さず顎に手を当てる。
中也
太宰
そうだと云いたくない。だって織田作との約束が原因だと認めたら私は約束を守れなかった、ということを認めることになる。
否、もう認めてる。敦くんが眼の前で爆ぜたとき私は何処かで織田作に謝った。
中也
中也
太宰
完全に無意識だった。中也に怒鳴る気なんて全く無かったのに。
太宰
怒鳴るつもりは無かった。だから中也に謝ろうとしたとき私は彼に押し倒され口を塞がれた。
太宰
荒々しく唇を抑えられ、中也の舌が私の口内を荒らす。
此時私は抗う事もせず彼に身を任した。
自傷の時とは何か違う。襲われているのに、犯されるかも知れないのに、何かから開放されたような、
只々気持ちが良かった。 流れる時間が途轍もなく遅く感じた。
太宰
そして中也は私の腕を指先でなぞり、優しくキスを落とす。
中也
太宰
中也
太宰
私は中也に、ひとつ質問をした。 「中也に私の穴を埋められるとでも?」っと
彼はこう応えた。
彼は私の首筋に跡をつけて応えた。
太宰
中也
中也
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
太宰
コメント
12件
はぁぁー好き、なんて言うんでしょう!?((知らん なんか思い詰めて自傷しちゃうのっていいですよねぇ…中也に当たっちゃうって言うのが心を許していて素の自分で居られるからとかだったら更に尊く感じる…最っ高でした!ありがとうございます(_ _)