主
主
主
主
大袈裟にきしむベッドの音がする
俺は半分放心状態になりながら 必死に痛みを隠していた
藍
そう言って 勢いよく俺の中に気持ち悪い液体が入ってくる
藍
でも… もうそんなの今更だ その感覚にも慣れてしまった
そして その感覚も それになれる自分も嫌だった
藍
藍
またこのパターンか 俺はそんなに痛いだけの ものを何回もやりたくないんだ
藍
藍
大きく手が振り上げられたかと思うと
その手が俺の頬に勢いよく当たった
藍
そういうとそいつは 足早に部屋を出ていった
藍
俺に渡す金はねぇ…か しょうがないか こんなのよくある事だし
藍
さっきの 液体が体から出てきた
その白い液体は ドロドロとしていて 俺の体にある希望さえも 捨ててしまっているように思えた
藍
俺は さっさとシャワーに入り ホテルから出た
亜華
もう 4月の下旬だと言うのに 今年は いやに寒い
そういえば今日は 雨が降るって言ってたような…
亜華
俺は 少し小走りで 走った
少し体が暖まる しかし、俺は後ろから呼ばれた声に
一瞬にして 暖かさ失った
その声に つられ後ろを振り向く
ここはホテル街だ
あいつがいるはずがないと思いながらも、 振り向かずにはいられなかった
黄瀬
後ろにはやっぱりそいつがいた
肩に 苺園学園という 腕章をつけている
見回りかと思い 納得した
黄瀬
亜華
言おうとして 俺は気がついた
黒井の そばには先生や、知ってる奴らがいる
もし 気が付かれたら 一環の終わりだ
亜華
亜華
そう言って 駆け出した
もう 寒さも何も感じなかった
黄瀬
見つからないように それだけ考えて、必死に走っていた
ガチャンッ
亜華
母親
母親
その時はっとした
そうだ…俺 あの人にお金貰わないで…
亜華
俺は 今までのことを全て話した
母親
母親
母親
母親
役立たず…ね
どうせ俺は役立たずだよ
俺は それまで抑えてた感情を あらわにしてしまった
亜華
亜華
亜華
母親
亜華
亜華
バンッ
気がつくと 俺は家を出ていた
もう あの家にいたらおかしくなると思ったのだろう
亜華
亜華
亜華
あたりを見回すが 何もなかった
亜華
ここは 手段は選べないと 俺はベンチに腰を下ろした
木のベンチは思ったよりも ヒヤッとしていて冷たい
それもこれも全てこの 4月なのにも関わらず 冷たい異常気象のせいだろう
亜華
腕にある時計を見る 時刻は既に 11時を回っていた
亜華
俺は ベンチに腰かけたまま、 瞼を閉じた
主
主
主
主
主
主
主
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