コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
桜
新しいお家はとても広いワンルームなのに 二人掛けのソファーと机 、 大きなベッドがひとつあるだけ 。
ピンク頭のお兄さんが シャワーを浴びている間
部屋で好きにしていいと言われたから 温まった体でベッドの上に腰かけた 。
桜
桜
膝を抱えて体を縮めていると 部屋のドアが開いた
桜
桜
上裸のまま肩にタオルをかけて 雑に髪を拭くお兄さんの仕草が色っぽくて とても目のやり場に困ってしまう
咄嗟に両手で顔を覆った
三途
三途
三途
笑いを含んだ声色
三途
顔を隠した手を掴まれ ゆっくり彼の頬へ誘導される
こちらをじっと見詰める顔の距離が近くて 頬がじわりと熱くなった
桜
三途
桜
肩を押されベッドに倒される
私に覆い被さる彼のピンク色の毛先から 落ちた雫が頬に零れた
三途
三途
三途
三途
三途
彼は私の頬に落ちた雫を 親指で拭き取りながら不敵に口角を上げる
桜
桜
桜
桜
桜
桜
誘拐犯にこんな気持ちを抱くのは どうかしてるって分かってる
でも貴方は私と同じ孤独の目をしてるから
一人から二人になりたいと思った
三途
三途
三途
顔が近付いて唇が重なる
ちゅ 、と甘いリップ音が 二人きりの殺風景な部屋に響いた
三途
三途
三途
三途
三途
子供みたいな台詞
言い慣れていないことは明白で 愛おしさが胸の奥から溢れた
桜
彼の背に両腕を回し抱き寄せる
重なった体の体温が綯い交ぜになる
そこまま二人 溶け混ざり合いたいと願った