桃
今日 傘持ってきた?
青
持ってない、笑
桃
俺も~、
放課後の 教室
窓の外は どしゃ降り だった。
傘を 持ってきていない 俺と 「青」は
仕方なく雨が弱まるのを待つことにした。
桃
……なぁ、
桃
傘 買いに行く?
青
いや 待つ 、!
桃
ケチだなぁ、
桃
買いに行けばいいのに
青
行った所で 桃くんだって どうせ 買わないでしょ
言い合いながらも 俺たちは 机を並べて 座る。
青は 俺の幼馴染で なんとなくいつも一緒にいる。
別に親友って訳でも ないけど
隣にいるのが 当たり前みたいな 存在だった。
桃
雨 なかなか止まないな
青
…走る、!?
桃
お前バカ?
青
くふッ、笑
桃
ふはッ、笑
青が笑って 俺も笑った。
二人でこうやって ふざけている 時間が
なんとなく 好きだった。
青
お揃いにしない?
桃
は?
青
傘 買うなら同じのにしようって
なんでそんな事言うんだろう。
子供みたいな 提案に 胸が くすぐったくなる。
桃
別にいいけど、笑
青
じゃあ決まりッ!
結局 俺たちはコンビニ に寄って 青いビニール傘を 二本買った。
帰り道 並んで歩く俺たちの傘が 雨に濡れながらも 綺麗に揃っていた。
青
また雨降ったら 一緒に帰ろうね ッ
青の言葉に 小さく頷く。
この雨の日のこと きっとずっと 忘れない。
幼馴染の関係が 特別な関係なものへと 変わった気がした __。
お揃いの青
Fin