TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

ついに、優希が実行すると決めた日

優希は決意通り楽器庫に来ていた。

休み時間

優希

(…………ちょっとこわいな)

優希

(…………ううん!変装もバッチリしてるから大丈夫!)

優希の手が小刻みに震える。

本当は、優希は知っている。

この震えが、変装がバレるかどうかの不安から来るものではないことを。

でも、優希は必死に誤魔化した。

勇気

……優希?

優希

……っ!

優希

(違う。今の私は優希じゃない。)

優希

(気付かないふりを、するんだ…)

優希

(ここら辺で、いいかな)

優希

『アロンスタード・リアネス・ロード』

優希

『アロンスタード・リアネス・ロード』

優希

(あと一回唱えれば…!)

勇気

優希!!!!!!!!

優希

!!!!

勇気が、勢いよく優希の腕を掴む。

優希

…………っ

勇気

何してるんだよ!!!!!

優希の瞳から涙がこぼれだす。

優希

うっ………うぅっ………

勇気

優希…?

優希

…あと、もう少しだったのになぁ…

そう言って、優希は少しはにかむ。

勇気

…………お前、なんで呪文なんて唱えてたんだよ

優希

………………

勇気

俺の身代わりになろうとしたんだろ!!!!

優希

優希

……そうだよ…っ

勇気

なんでそんなこと…!?

優希

だって!!!!!

優希

勇気のこと大好きなんだもん!!

優希

消えて欲しくない!!!

優希

私の初恋なの!!!!

優希

絶対…絶対…っ

優希

守りたかった…の…に、、、

勇気

………

勇気

お前馬鹿だよ…

勇気

俺はそんなこと望んでない。

優希

でも…!!

勇気

俺は自分が消えるより、お前が消える方が嫌だ。

優希

勇気…

勇気

…………まだ伝わってなかったのか?

優希

…へ?

勇気

…お前のこと好きなんだって言ったよな

優希

………………うん

勇気

俺だってお前のこと大っ好きなんだって…!

勇気

無茶すんなよ…

勇気

そんなこと頑張ってる優希を見るのは………辛い……………

優希

でも…でも…!!

優希

勇気がぁ…っ!

優希

このままじゃ消えちゃうんだよ……っ!

優希

嫌だ…やだよぉ……っ……

優希の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

勇気

…………

勇気

俺は、平気だから。

勇気

そもそも、俺のことなんだ。

勇気

自分で始末しなきゃ行けない。

勇気

お前に迷惑かけるなんて、出来ない…

勇気の足が透け始める。

優希

ねぇ…!勇気…!

優希

まってよ…………!

勇気

……はは

勇気

タイミングわりぃなぁ…

勇気

もう……持ちそうにない

優希

やだ…やだ…やだやだ!!!

優希

もっと話したいことたくさんあるのに!

優希

もっと一緒にいたいのに!!!

勇気の足がもう完全に消え始めた。

優希

ねぇ!

優希

なにかまだ…きっと方法が…!

勇気

勇気が優希の頭をそっと撫でる

勇気

お前なら大丈夫。

勇気

お前の名前優希だぞ?もっと「勇気」持てよ

勇気

俺が魔法をかけてやるよ

勇気

お前がもっと、前向きに生きてける魔法。

勇気

俺の名前も、勇気だかんな(ニコッ

優希

……………ぐすっ

優希

…ほんとに、消えちゃうんだね…

勇気

……あぁ。

優希

今までありがとう。

勇気

…こちらこそ。

勇気

お前のこと、大好きだった。

勇気

さよなら

優希

……………ふっ…ぐぅ…

シュンッ

勇気が、完全に消えた。

優希

…………うぅっ

優希

うわああああぁぁん

優希

うううううっ

優希

勇気ぃいいいいっ

優希

ねぇ………ゆうきぃ…………

その言葉に帰ってくる言葉はなかった。

……

……

あれから、何年、たっただろうか。

優希

(…………ありがとう勇気。)

優希

(あれから辛いことも苦しいことも沢山あった。)

優希

(………でも、勇気の『魔法』おかげで、『私の勇気』を出すことが出来た。)

優希は空を見上げる。

優希

………ありがとう。

相変わらず勇気からの返事が帰ってくるはずもない。

優希

(………こういう時くらい、奇跡みたいに返事があってもいいのにな)

でも、『魔法』のおかげで、

噂の幽霊との叶わぬ恋は新しい形で成就した気がした。

おわり

この作品はいかがでしたか?

44

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚