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短編__『陽キャの君と陰キャの僕.』 StaRt. 大森元貴side.
僕の前の席の若井滉斗は僕とは正反対である
サッカー部のキャプテンしてて、
休み時間には数人の男女と一緒にくだらない話を繰り広げている
そんな彼はクラスの人気者で
彼の周りには常に人が絶えない
彼の周りだけはいつも明るい雰囲気で笑い声が絶えない
それと反対に僕は
一言で言うと陰キャである
お喋りも得意ではないし
運動も出来なければ勉強もそこそこ
重ための前髪のせいで顔もよく見えない状況だ
友達と呼べる人もあまりいなくて
休み時間はいつもイヤホンを嵌めて本を読んでいる
この前の席替えで窓側の席になり
せっかくのんびり過ごせると思っていたのに
若井が前となるとそうはいかない
今だってほら 横向きに座った若井を取り囲むように喋ってる
下品で品のない笑い声
Hrt.
笑い声と喋り声がうるさい
本にも音楽にも集中できない
窓の外に目をやりながらもう一度文庫本の同じ行を読む
すると。
若井の隣に陣取っていた男子が喋りかけてきた
僕は本に目を向けたまま小さく答える
Mtk.
小さい声で淡々と返すとその男子はふーん、とつぶやいた
白けた雰囲氣
こんな空気になるってわかってんなら喋りかけてこなくていい
その声に若井の周りにいた
若井以外が噴き出した
若井だけがこっちをじっと見てくる
なるほど。
この質問をして笑いをとりたかったわけか
Mtk.
周りにいた女子が男子を小突く
「やめなよ、」 そう言いながらも口元は笑っているし 瞳の中の好奇心が隠れていない
Mtk.
早くこの雰囲気から逃げたくて
僕が早口で言うとみんなしんと黙ってしまった
そして沈黙を破るかのようにチャイムがなる
その音にみんな若井の席から離れていく
全員が席に戻った
Mtk.
Hrt.
まだ横を向いて僕を見てくる若井に言うと、素っ気なく返される
僕は本とイヤホンをしまって教科書とノートを取り出す
Hrt.
Hrt.
僕にしか聞こえないような声量
周りからは僕たちが会話しているなんて思わないだろう
Hrt.
Hrt.
やや早口の若井
その口元が少しとんがっていて
さっきまで心がもやもやしていたのに
彼のこういう顔を見れれば晴れるから単純だと思う
Hrt.
Mtk.
だって本当のことを言ったら
『住む次元違いすぎ』とか 『正反対じゃん』 とか色々言われそうだったんだもん
だから、秘密のままでいいんだ
言いふらしたいわけじゃないし
Hrt.
若井がこっちを向いた
僕はこっそりと若井の方に指を向けながら
Mtk.
小さく微笑みながら若井に告げる
若井はガタッと椅子を鳴らした
と同時に先生が入ってきて、学級委員の号令がかかる
若井は立ち上がりながら僕の方を見た
Hrt.
いつも通りかっこいい顔で言う若井の顔は
耳まで真っ赤だった
fin.
こんにちは
今までになかった感じ…を書いてみたかったんです
頑張ったので♡&💬よろしくお願いします
最近♡の数減っててなく
それではまた
コメント
8件
全然お気に召しましたよありがとうございます
ふぇぇぇ、、、、かわいいいい、、、、、 なんですかこの可愛い空間は、、、 ちょっと照れ気味に言ってるんだろうなって思ったら口角どっかいっちゃったよ、、、、 しかも正反対じゃんって拗ねてるのもかわいいしっっっ、、、、 なんですか 天才なんですか この短編っていう短い中で ここまで可愛さをだせるのに 感動です ありがとうございますっっっっ!!
これはこれは……( ˶ ᷇ 𖥦 ᷆ ˵ )なんとも微笑ましい☺️こんな青春、羨ましいですぅ🥺