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真夜中
窓の外は静まり返り、虫の声さえ遠のいている
布団の中で、麗央がもぞもぞと身じろぎした
眠気に重たい瞼を擦りながら、小さな声をもらす
麗央
けれど、部屋の外の廊下は真っ暗
行こうと体を起こしてはみたものの、足が止まってしまう
麗央
消え入りそうな声が、布団の中に落ちた
するとすぐに、隣で眠っていた朔矢が気配を察して目を開ける
朔矢
優しい声が暗闇に響く
麗央
涙が滲んだような声でそう言った麗央に、朔矢はクスッと笑った
朔矢
起き上がろうとすると、他の3人も同じように目を覚ましてしまった
蓮
零斗
龍牙
麗央は慌てて首を振る
麗央
けど小さな手は、しっかり朔矢の袖を握っていた
龍牙
龍牙が笑って頭をくしゃっと撫でる
朔矢
結局、朔矢が隣に立って手を引き、他の3人も少し後ろからついてくることに
麗央は半分眠った顔で、ペタペタとスリッパの音を響かせながら歩く
途中で何度も朔矢の手をきゅっと握り直し、廊下の影にびくっと肩をすくめたりして
まるで、小さな子供そのものだった
用を済ませて、手を洗った麗央がふぅっと小さく息をついた
でもまだ眠たそうで、ぼんやりしたまま朔矢の袖をぎゅっと握り直す
麗央
呟く声は弱々しく、まるで夢の中の延長みたいだった
朔矢
朔矢が手を引くと、蓮が後ろからそっと背を支える
蓮
零斗も腕を組みながら横に歩き、麗央の足取りを気にしている
零斗
龍牙は口元を緩め、軽く頭をぽんぽんと叩いてやる
龍牙
リビングを抜け、寝室へ
布団が見えると、麗央は少し安心したのか、袖を握っていた手をそろりと離した
けれど、布団の端に腰を下ろした瞬間、ぽすんと蓮の胸に寄りかかる
麗央
小さく漏らした声に、4人が同時に微笑む
蓮
零斗
龍牙
朔矢
優しい声が次々とかかり、布団をかけられ、髪を撫でられ、手を握られ
麗央は完全に包み込まれるようにして横になった
ぬくもりに囲まれ、ようやく安心したのか――
麗央
小さな寝息を立てて、また夢の中へ落ちていった
4人は顔を見合わせて、同時に柔らかく笑った
零斗
でも、その声色には、どうしようもないほどの愛しさが滲んでいた
だいふく
だいふく
コメント
28件
か わ い い ...
オーマイガー尊いイェイ
めっちゃ幼いカワイイ(,,> <,,)♡