何て、残酷で優しい夢だろうか…、
幸せだった日々の、
楽しかった日々の、
大切で幸福な時間の、夢
それと同時に…
これから崩れ、壊れていく日々を
失い嘆き、取り残される孤独な日々を
さっきまで言葉を交わし笑い合った仲間の命が尽きる瞬間に
声を荒げ、必死に死ぬなと冷たくなる仲間の体を抱きしめる日々を
ーーーーーーー君達の……最後を…、
鮮明に…、
Mr.ブルー
Mr.赤ちゃん
すまない先生
Mr.銀さん
Mr.マネー
はは…、
そんなに顔に出てただろうか、
正直、今どんな顔をしてるのか分からない
生徒達が心配の言葉をかける
その言葉が、
怖いくらい、優しかった
Mr.レッド
Mr.バナナ
Mr.ブラック
あぁ ダメだ 生徒達が不安がってしまう、
ダメだ
ダメだ
そう思えば思う程
ソレは止められなくて、
溢れ出る涙を 止められなかった
止めようと思えば思う程……、
何故か頬を伝う涙は 温かかった
Mr.銀さん
Mr.ブルー
Mr.赤ちゃん
Mr.マネー
Mr.バナナ
Mr.レッド
Mr.ブラック
Mr.銀さん どうしちまったんだ…すまない先生…… いつもはドアぶち壊して入って元気な挨拶してくるはずなのにゆっくり入ってきたと思ったら…!! ……何でッそんな…愛おしそうに俺ら見て、泣いてんスか……ッ、
Mr.ブルー 教室に入ってからすまない先生の様子がおかしい さっきまでは…校門前の挨拶まではいつも通りだったのに… 今は目の前で震えながら泣いてる… 何でか分かんねぇ…けど……泣かないで、先生
Mr.赤ちゃん すまない先生が泣いちまった、 何か悲しいことがあったんだろうがオレにはよく分かんねぇ …でもすまない先生は今、何かに怯えてる それだけは分かる…、 どうしちまったんだよォ………先生……、
Mr.マネー すぅまない先生が 泣いている いつも明るくて、太陽みたいな眩しい笑顔は……無い 今は何かを恐れて震え、何かに安堵し泣いている その、すぅまない先生の涙が……酷く俺の胸を締め付けた ……上手く………言葉が……………出てこない………ッ、
Mr.バナナ すまない先生が……僕らの"恩人"が泣いている どうすれば……どうすればいいんだ…ッ ……このままでは駄目だと僕の本能が告げている、 ……何故か不意に何処かへ行って消えてしまいそうで……、 …なのに上手く身体が動かせない…………、
Mr.レッド 校門前の挨拶まで…普段通りだったろ……、 教室入ってからどうしたんだよ…、 そんな………顔すんじゃねェよ……先生、 何で泣いてんだ……、そんな嬉しそうに…苦しそうに……、 駄目だ…手を掴んでないと…ッ ……きっと消えちまうッ
Mr.ブラック 何で…泣いているんですか……? 先生…、どうして…震えているのですか…? 待って…待ってくださいッ…行かないで…置いてかないで…ッ! 貴方を引き留めないと…ッよく分からない、嫌な予感がして…ッ!! 居なく……ならないで……ッ、
あぁ、良かった
君達の顔と声、思い出せた
ギュゥウウウ(抱)
すまない先生
Mr.銀さん
Mr.ブルー
Mr.赤ちゃん
Mr.マネー
Mr.バナナ
Mr.レッド
Mr.ブラック
すまない先生
あれ?
何で、?
だってコレは
すまない先生
すまない先生
夢にしてはリアル過ぎる
抱き付かれた生徒達の体温も
嗚咽混じりのその声も、
Mr.銀さん
Mr.ブルー
夢……じゃない…?
じゃあ……ここは何なんだ…?
そう考え込んでいた時、自身の異変を見つけた
すまない先生
銀、赤、ブル、レド、バナ、マネ、ブラ
その一言で生徒達の顔が一気に青ざめた
先生は火花の様な、フワフワと微かな光を放ちながら
身体がゆっくりと薄れていっていた
Mr.銀さん
Mr.ブルー
Mr.レッド
Mr.マネー
Mr.ブラック
Mr.バナナ
Mr.赤ちゃん
生徒達がボロボロになって声を枯らしながら泣いている
俺から出る光を集めようと、
消えかかる俺の体を掴もうと、
ふと、思い出した事がある
やり直し前、いつもの様に扉を破壊して教室に入ろうとしら 扉の前に気配があって静かに扉を開けた。 そしたら入口付近でボロボロになってて、嗚咽混じりで声を枯らして泣き叫ぶ生徒達がいて…。 ひと月くらいの間、生徒達が家にまで突撃して四六時中一緒に居て生活してた事があった。
すまない先生
あの時の原因は、俺だったのか
コメント
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うわああああああああ!先生!消えちゃ駄目!駄目だよ先生!ダメェ! ガンギまりあさんすごいです神作です!