俺の家に全員が集まった。

いつぶりだろうか。

あの日から早くも1週間が経過した。

今日から一週間、さとみくんは一時退院だ。

本人の希望に沿って俺の家に滞在することになった。

いつも少し悲しそうな顔でわらうさとみくんの本当の笑顔は久しぶりに見た。

この時間がいつまでも続けばいいのにな…

俺達はこの日、ゲームをしてとにかくたくさん遊んで…

気が付いたら朝になっていた。

二日目も同じようみんなであそんだ。

みんなが帰った。

そう。本番はこれから。

さとみくんはきっとこの二日間で、

大分疲れたはずだ。だから残りの5日間は静かに過ごせと

お医者さんに言われたのだ。

オムライスを頬張りながら笑い話をする。

本当に…楽しいな…

その時、さとみくんがいきなり真剣な顔になった。

さとみくんとの子供…ほしい……

俺は

多分今までで一番積極的になったと思う。

その日の夜は、俺の最初で最後の思い出となった。

時は過ぎて今日は病院に戻る日になった。

さとみくんが感傷に浸っていた。

でも、俺にはまだプランがある。

俺は最後の最後にどうしても行きたいところがあった。

俺達は思い出のあるお花畑に来たのだ。

今から…俺は気持ちを全部伝える。

俺は持っていた手紙を開いた

さとみくんへ。俺と付き合ってくれて本当にありがとう。俺はさとみくんと出会った日から一目惚れをしてずっと好きでした。だからさとみくんから告白してくれた時は本当にうれしかったです。その日からあと1か月で5年がたちますね。俺は、この約5年間ほぼ後悔のない日々を過ごすことができました。すべてはさとみくんのおかげです。でも、唯一後悔があるのはやっぱりこの前の一か月です。あの一か月は本当に無駄に過ごしたなって今でも思います。それでも再開したあの日を思い出してみるとそれはさとみくんの思いやりだったんだなってあらためて気づかされました。そんなさとみくんが大好きです。だから……

花畑に風が吹く。

俺は下を向くことしかできなかった。

この花畑に咲いているピンクの花が……散ってしまいそうで怖いよ……

莉犬へ。俺は莉犬に出会えてほんとによかったって思ってます。だから莉犬の幸せを一番に考えようとした結果、俺は莉犬と別れることにしました。でもそれは間違っていたんだなって俺の頭の中は後悔でいっぱいです。それでもこうして俺のことを喜ばせてくれようとする莉犬が本当に好きです。この1週間、俺は最高に楽しかったです。全部君がいいてくれたから。だから…

さとみくんも、泣いていた。

………返事なんて…決まってるよ…

この日は俺たちの

最高の記念日になった。

今抱き着いている君の温もりも、幸せも……いつもで続くんだろうな……

俺は、怖い。

莉犬と触れれなくなる日が

さとみくんが死んでしまう日が

莉犬を離したくない

さとみくんと離れたくない

君と…一緒にいたいよ。

次の日から、またあの日に戻っていくーーーー

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