コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
しっとりとした霧雨に包まれる。
馬車の揺れ故か、其の穏やかさ故か。
淡い微睡みが静かに沈んでいる。
軅て、隙間から光が溢れる。
目の前には青を基調とした、オリエンタルな様な、西洋の香りも感じる。そういう館が広がっていた。
手を引かれ、門を潜る。
荘厳で、綺麗。それでいて無駄が無い。
くすんだネイビーの様な煉瓦の道と、周囲に広がる青薔薇の中庭。
只管に美しく、洗練された世界。
何故だろう、雲の上の様に感じれるのに。
親しみを覚えた気がした。
中に入り最初に目に付いたのは青い光。
空色や青、紫や碧等ステンドグラスから光が零れる。
あまりにも美しいものだから、吸われる様に見詰めてしまう。
家主
あまりに幼かったからか
その日の事は良く覚えていない。